========================================食品工場長の仕事とは===

■■   「偽」の年、不当表示の排除命令も過去最多 公取委

■■■                            2008年5月24日発行 

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おはようございます。河岸です。

 関東は大雨の後は暖かい気持ちいい日が続いています。皆さんの会社、

工場ではそろそろ、クールビズが始まりましたか?、通勤電車の中でそろそろ

上着を着ていない方、ネクタイをしていない方が増えてきました。亜熱帯になっ

て来ている日本はそろそろ、日本独自の服装を考えてもいいとおもいませんか?

 

今週のお薦めの本です。

人は見た目が9割 (新潮新書) (新書)     竹内 一郎 (著)

言葉は7%しか伝わりません

 私も講演などで人前で話す時は、赤いネクタイをするようにしています。なぜ

か赤いネクタイをすると聞いている人は、話している人の言うことを聞いてくれ

ます。

 会社で従業員を採用する時に、面接官は第一印象を優先します。

 しかし、子供の頃の教育では「人は見かけで判断してはいけない。」 と教え

られましたが、実は「人はすぐに外観で判断してしまうので気をつけなくてはい

けない」という教育だったとおもいます。

 本当に人は見かけで人を判断します。

 ではどうしたらいいのかということ教えてくれる一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4106101378/249-6770825-3057905

 

 

足元の革命 (新潮新書) (新書)     前田 和男 (著)

私も気がつけばペダラでした。

足下がふらふらしている方にお薦めです。

 通勤するときにちょっと立ち止まって歩いている方の足下を見てみて下さい。

特に女性の足下を見てみると、靴が地面に着地したときに、ふらつく方がい

ます。

 ふらつかないまでも、靴と足が離れてふらふらしている方もいます。日本人

の靴は、デザインが優先され、本来の靴の機能がおろそかにされている場

合があります。

 本来の靴は、どんな靴か、自分にあった靴は何かを知るための本です。

是非この本を読んで通勤を楽しくしてください。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4106100290/249-6770825-3057905

 

 

そのおもちゃ安全ですか (シリーズ 安全な暮らしを創る)  深沢 三穂子 (著)

おもちゃも食品と同じです。

 毒餃子が中国から輸入されましたが、おもちゃのほとんど、100円ショップ

のおもちゃのほとんどが中国から輸入されています。

 おもちゃに囲まれて生活していると気持ちが安らぐことも有りますが、100

円ショップに長い時間いると気分が悪くなりませんか?

 中国で製造されているおもちゃが本当に安全かどうか、子供がなめていて

安全かどうか解説してある本です。

 おもちゃに関しても食品と同じような安全性が求められます。安全なおもちゃ

の知識を得るための入門書です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4861870127/249-6770825-3057905

 

私が書いた本です。まだの方は、是非読んでみてください。

「食品工場の点検と監査 」 河岸宏和/著  

出版社名 同文舘出版 (ISBN:978-4-495-57991-3)

発売予定日 2008年04月21日    価格 1,785円(税込)

 食品工場の原料購買担当者、スーパー・生協のバイヤー、外食産業の購買担

当者など、食品を購入する立場の人が、それらを点検・監査する際のポイントを

ビジュアル解説しています。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4495579916/249-6770825-3057905

 

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 「偽」の年、不当表示の排除命令も過去最多 公取委

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表示の説明責任は業者にあります。

 食品の商品名には、「特選」、「こだわり」、「あさどれ」、「寒たまご」など商品

名には特徴のある言葉をつけてしまいます。食品の商品名をつけるときは大きく

三種類の付け方があります。

1 ハムの様に農水などの国で設定した基準。

2 松坂牛の様に業界団体で決めた基準。

3 卵のように生産者が独自で定めた基準。

 の三種類に分けることが出来ます。

 

1 ハムの様に農水などの国で設定した基準。

 ハムの様に農水の品質表示基準一覧で定められたもの

http://www.maff.go.jp/j/jas/hyoji/kijun_itiran.html の基準があります。この基

準の中には「特級」、「上級」などの言葉を使用してはいけないと明確に定めて

あります。産地を表現するような「絵」、「写真」などの使用も制限をおこなってい

ます。例えばポテトサラダに北海道のマークをつけて、使用しているジャガイモが

九州産と言うことは行ってはいけないのです。

 

2 松坂牛の様に業界団体で決めた基準。

 松坂牛は、松阪牛協議会 http://www.matsusakaushi.jp/  で定められた基準

があります。例えば、「松阪牛の厳しい管理 」肥育農家が、全国の産地から厳

選し、松阪牛生産地域に導入された生後約8ヶ月の素牛(もとうし、子牛のこと

です)を、三重県松阪食肉公社に管理委託している松阪牛個体識別管理システ

ムに登録します。

 登録時には、三重県松阪食肉公社職員が、牛の個体確認(10桁の個体識別

番号及び子牛登記証明書などの個体証明書での確認)や給餌飼料の内容確

認、牛や肥育者の写真撮影などを行ないます。さらに、肥育中も年に数回、牛

の現状を確認し、厳重な管理が行われます。

 加工食品で「松阪牛」の表示を行うときには、業界団体の基準に従った牛肉

原料を使用していることを何時でも証明出来ることが必要です。

 「松阪牛使用のハンバーグ」と表示した場合は、ハンバーグに使用している

肉がすべて松阪牛で有ることが必要です。赤身のみを松阪牛を使用して、牛

脂は普通の国産牛を使用した場合は、不当表示にあたります。

 

3 卵のように生産者が独自で定めた基準。

 「森のたまご」、「ヨード卵光」などの卵の品名は生産者が独自に決めています。

「森のたまご」は、 http://www.ise-egg.co.jp/item/item03.html の中で、

・DHAを260mg、ビタミンEを10mg含有。

・ルーツが分かる!森のたまごを産むにわとりさんの、その親のにわとりさん

 から管理しています。

・サルモネラ菌などによる感染を防ぐために、衛生管理を徹底しています。

・工場からお店まで低温チルド配送も対応できうる体制を確立しています。

・味に正直なお子さまが「もりたましか食べません。」との声をよく頂きます。

 

「ヨード卵光」は http://www.nosan.co.jp/food/f_yodo_product.htm の中で

定義を行っています。

  ヨード卵・光は、海藻粉末など飼料中に強化したヨード分をニワトリの体内を

通し卵の中へ自然に移行させたものです。いわばニワトリが生んだ自然の産

物です。卵の成分と結びついたヨードは、海藻に含まれるヨードとは、大幅に

異なった働きがみられます。単にヨードの供給源としてだけではなく、機能性を

持った食品といえます。

 玉子加工品、例えば玉子焼きに「森のたまご使用」と表示をした場合は、玉

子焼きに使用しているたまごはすべて森のたまごを使用する事が必要で、味に

影響が無いと言うことで輸入品の凍結卵白を使用すると不当表示になってしま

います。

 食品に産地、特徴、ブランドなどを表示した場合は、表示している内容に関し

て、質問を受けたときには説明をする責任が、生産者にあります。もし、説明で

きない場合が不当表示になってしまいます。

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朝日新聞より引用 ーーー 2008年05月14日17時03分 ーーー

「偽」の年、不当表示の排除命令も過去最多 公取委

2008年05月14日17時03分 

 ミートホープや赤福、船場吉兆などの偽装事件が相次ぎ、「今年の漢字」も

「偽」だった07年。産地を偽ったり、根拠のない効果をうたったりする不当表示

に、公正取引委員会が同年度に出した排除命令が56件と過去最多にのぼった

ことがわかった。偽装への消費者の関心の高まりも背景にあるようだ。

 景品表示法違反として公取委が排除命令を出した件数は、前年度の32件か

ら大幅に増加。都道府県が同法違反だとして、表示停止を業者に指示した件数

も28件で、前年度の18件から急増した。

 排除命令の出た主な事件は、銀イオンによる除菌効果をうたった洗いおけや

トイレ洗浄剤、燃費向上グッズ、脂を人工注入した「霜降り馬肉」、がん保険の

広告など。増加の理由について、公取委は「消費者が、表示に厳しい目を向け

るようになったことも要因にある」と指摘する。

 食品分野を中心に偽装事件が相次いだことで、消費者の関心が高まり、質の

高い情報が公取委や都道府県に寄せられたという。世論の高まりを受け、公取

委や都道府県が調査を強めたことも、件数を押し上げた要因となった。

 一方、素早い調査を可能にしたのは「03年法改正で導入した4条2項が大き

い」と公取委幹部は指摘する。表示の合理的な裏付けの説明責任を業者側に

課す条項で、根拠を示せなければ即、不当表示となる。昨年度は35件で適用

した。04〜06年度の適用は計10件だった。

 公取委は「業者に『表示には合理的根拠が必要』との意識を持たせることが

でき、違反の抑止効果も期待できる」と話している。(高田英)

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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