==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■ 「放射能汚染食品、これが専門家8人の食べ方、選び方」
■■■               2011年10月10日発行 
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おはようございます。河岸です。
 311東日本大震災後の東京電力福島原子力発電所の事故で日本人は大
きな試練に立たされています。
 私も「放射能汚染食品、これが専門家8人の食べ方、選び方」東洋経
済新報社 に食品の表示などに着いて書かさせていただいています。
 日本の将来を担う子供たちの事を考える参考にしていただければ幸い
です。
 

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10月19日(水)株式会社内田洋行主催で福岡市で無料講演を行います。
基調講演は私河岸宏和が行います。『食品工場、食品販売の衛生と危機
管理がよ〜くわかるセミナー』皆さんの参加をお待ちしています。
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12月8日木曜日 東京でサイエンスフォーラム主催の講演会で私、
河岸宏和が話します。テーマは「風評被害を抑える情報の伝え方」です。
毎日新聞社の方、そのた豪華な講師陣です。是非、手帳に印を。

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「放射能汚染食品、これが専門家8人の食べ方、選び方」
 私が書いた部分の一節です。
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 どんな食べ物にも「リスク」はある
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「フードリスク」という考え方

 今回のことで、「国産より外国産のもののほうが安全ではない
か」と聞かれることがあります。
 たしかに、輸入食品なら放射能汚染の心配はまずないでしょう。
 しかし安全性をいうならば、輸入品には別の問題があります。
 たとえば、アメリカ産の肉(牛肉、豚肉、鶏肉)には、「成長
ホルモン剤」が使われていることをご存じですか。
 アメリカでは、成長ホルモン剤の使用が、法律で許可されてい
ます。飼養の過程で成長ホルモン剤を使うと、成長が早く、肉質
がやわらかくなるのです。
 成長ホルモン剤が使われた肉を、成長期の子どもが食べること
のリスクは、たしかにあると思います。アメリカの遺伝子組み換
えの穀物を食べ、成長ホルモン剤を打たれている家畜たちのこと
を伝えてくれる映画があります。『フード・インク』(FOOD,INC.)
です。安い肥料、安い原材料、安い労働力、高効率の生産方法など、
安い食べ物には必ず理由があるということを教えてくれる映画です。
 輸入野菜・果物にも、安全性の問題はあります。
 まず輸入品のトウモロコシ、小麦、大豆は、遺伝子組み換えのも
のが多いのが実態です。
 これも安全性に関して議論があります。
 また、農薬の問題もあります。輸入野菜はどんな農薬を使って、
どんな状況で育てられたのか、まったく背景が見えません。
 そして、「ポストハーベスト」の問題。
 長い船旅に耐えられるように、あるいは輸送中に虫がついたりカ
ビが生えないように、防腐剤や防カビ剤などの薬品をかけられて運ば
れてきます。これらは収穫後の野菜に直接振りかけるので、農薬より
も体に害があると指摘する人もいます。
 こうした食品のリスクと放射能汚染のリスクを比べて、どちらが高
いのかということになってきます。
 みなさんは「フードリスク」という言葉をご存じでしょうか? 
 食べ物には、多かれ少なかれ必ずリスクが存在するということです。
 ユッケを食べて死者が出た事件がありました。生肉には食中毒を起
こすリスクがあるし、フグも免許を持った職人がさばけば100%安全か
というとそうではない。そういうリスクを、私たちはある程度引き受
けたうえで、食べ物を食べているのです。
 そう考えると、何が一番の防御策かというと、「リスクを分散させ
る」ということしかありません。
 つまり、「いろいろなものをちょっとずつ食べる」ということです。
 その中には、産地を分散させる、輸入品を買うといった選択ももち
ろん入ってくるでしょう。

避けられるリスクは全部避けておいたほうがいい

 水俣病、森永のヒ素ミルク中毒事件、PCBのカネミ油症事件、イタイ
イタイ病など、過去、日本においてはさまざまな食品中毒事件・汚染
事件が起こっています。
 これらの事故・事件は、国や世の中が認めるまで、発生から10年、2
0年という長い年月がかかっています。
 その間に、誰が最も大きな被害をこうむるかといったら、「子どもた
ち」です。これらの事件が教えてくれた大きな教訓です。
 大人の場合、症状が出なかったり出にくかったりします。しかし、子
どもにはダイレク妊娠中のお母さんが食べた場合、お母さんには出なく
ても、赤ちゃんには出てしまう。
 妊娠中のお母さんだけでなく、これから妊娠する可能性のあるすべて
の女性に、心してほしいことです。
 こうしたことを考えると、避けられるリスクは全部避けておいたほう
がいいと私は思います。
 本当にちょっとなら影響はないのか、それが積み重なったときどうな
るのか。それがあふれたときはどうなるのか、子どもたちはどうなのか。
 まして、放射能は五感で判断できないものです。「見るからに腐って
いる」「臭いがおかしい」といったように、見た目や嗅覚、味覚ではわ
からない。となると、本当は政府が対策をすべきです。しかし、現実に
はすべてが後手後手にまわっている以上、私たちは自衛手段を講ずるし
かありません。
 放射能汚染食品を避けるのも、気にせず食べるのも、個人の選択では
あります。ただ、食べ物のリスクということを引き受けたうえで、自分
の軸、自軸を持って選び取ってください。それが私の切なる願いです。

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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