==================================食品安全教育研究所発行=
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■■ 冷奴セット物語
■■■ 2014年2月15日発行
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おはようございます。河岸です。
危機管理の基本、雪が降るかもしれないと考え常に、雪かき、
長靴、食べ物。燃料の備蓄を考えて備えるのが、基本の基本です。
雪が降ってから慌てるのは危機管理が出来ていないのです。
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●通信教育の案内です
「食品期限設定試験における科学的根拠構築/実証手法」
食品期限、消費期限、賞味期限の設定方法、管理方法につ
いて詳しく解説します。
みなさん お待ちしています。
http://www.gijutu.co.jp/doc/t_40401.htm
●河岸宏和の無料セミナーの案内です。
「食品製造業に置けるヒューマンエラーを防ぐために」
2014年2月14日 金曜日 15時〜16時半
於;東京です。申し込みは下記からお願いします。
http://www.uchida-it.co.jp/seminar/20140214/
みなさん お待ちしています。
●2月28日金曜日 18時〜 河岸宏和の無料セミナーの案内です
「ヒューマンエラーを防ぐために」
米沢で行います。みなさん お待ちしています。
申し込みは下記のパンフレットの電話からお願いします。
http://ja8mrx.la.coocan.jp/20140228yonezawa.pdf
・食品工場で便利な備品
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22?_encoding=UTF8&node=16
青いラップなど便利な備品です。
・食品工場の参考になる本
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102
・中食・外食で参考になる本
http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22
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冷奴セット物語
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一手間で売れる物
私が商品開発を担当していた時代のコンビニでは、豆腐
は売れていませんでした。
納豆は一日五個くらい売れていたのですが、木綿豆腐な
どは、多い店でも一日三個程度しか売れていませんでした。
しかも、木綿豆腐は消費期限が短く賞味期限の長い充填
豆腐を置く店の方が多かったものです。
私はコンビニのメニューを考える時に、居酒屋のメニュ
ーを参考にしていました。
独身の男性が晩酌をする時に乾き物の珍味類だけで無く、
居酒屋のメニューがあれば晩酌も楽しめると思ったのです。
居酒屋で必ず頼むものと言えば、枝豆と冷奴です。
しかも、冷奴は居酒屋では三百円程度していました。
居酒屋の価格の半額程度で商品を作る事ができれば必ず
売れると思ったのです。
一般的に考えれば六十円で買える豆腐があるのに150円
もだして冷奴セットを買う方はいないと思うはずです。
しかし、居酒屋で食べるよりも美味しいものを開発で
きれば必ず売れると私はおもいました。
消費者の方でも毎日食べる豆腐、納豆など価格の安い物
ほどおいしさにこだわる方が多い物です。
一度商品を気にいれば指名買いをしてくれるはずです。
豆腐にこだわる
冷奴のメインは豆腐です。私は充填豆腐ではなく、カッ
ト豆腐にこだわりました。充填豆腐の方が食べるときに水
を切る必要も無く食べやすいのですが、やはりカット豆腐
の方が美味しいと私は思うのです。
豆腐は地元の物が地元の方の口に合うはずです。地元の
方の口に合わなければ、とっくに豆腐屋さんは潰れている
と思ったのです。
地元の方の豆腐屋さんに朝早く豆腐を作ってもらい、其
の日のうちに醤油、ネギ、ショウガ、鰹節とともにパック
してお店に届けたのです。
豆腐は出来立てが美味しい物です。居酒屋さんでも当日
作った豆腐をお客さんに出す所は少ないと思い、其の日に
製造した物にこだわりました。
あえて大豆の産地にはこだわりませんでした。商品物語
を優先するばかりに「国産原料でなければならない」と思
う方もいますが、中国産の大豆 であっても、大豆の蛋白
をうまく搾り出して豆腐を作り上げることが大切だと思っ
たのです。
事実中国産の原料を使用しても十分大豆の甘みのある豆
腐を作り上げる事ができました。
醤油にもこだわりを
豆腐は醤油を掛けて食べます。しかし、中国では砂糖を
掛けて食べていました。実際に砂糖を掛けて食べると思っ
たより違和感が無く美味しい物です。
日本では豆腐には醤油です。
地元の醤油と、ナショナルブランドの醤油を集め、豆腐
に合う物を探しました。不思議な物で開発メンバーと試食
を繰り返すと地元の特別に仕込んだ醤油の評価が一番高か
ったのです。
評価の高かった醤油を特別にパックに詰めてもらいセッ
トしました。
ネギは博多の万能ネギを使用しました。
ネギを切るのに機械も使用しましたが、ネギのカット面
が潰れてしまい、セットした時に美しく無いのです。
作業性は悪いのですが、ネギは包丁とまな板で切ること
にしたのです。
豆腐、醤油、ネギにこだわったおかげで、冷奴セットは
よく売れました。
多い店では日販30個は売れたのです。平均でも15個は売
れました。
大きな豆腐が二個買える値段でも冷奴セットを買う方が
いたのです。
居酒屋で冷奴を食べても、家で豆腐をかって、ネギを切
って、皿に豆腐を乗せて食べる方は実は少なかったのです。
しかも、冷奴セットは食べてみると居酒屋の冷奴よりも
美味しいのです。
それは、売れると思いませんか。
「何故冷奴セットが売れたのですか」と聞かれると、豆
が美味しいからですと冷奴セット物語を語ったものです。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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