==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■  飛翔昆虫などのクレームが発生した時に
■■■                  2013年6月22日発行 
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おはようございます。河岸です。
 今年も6月が終わろうとしています。みなさん今年の計画の半分
は終わっていますか。私は大きな仕事が計画通り進まなくて参って
います。あと一週間全力でいきますか。
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 飛翔昆虫などのクレームが発生した時に
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必ず防ぐことができる
 クレームの中で飛翔昆虫混入は必ず防ぐことが出来るクレームです。
 考え方を変える必要がある事は、工場内に設置してある捕虫機は設
置してある部屋に飛翔昆虫がいないかどうかのモニタリングのためで、
決して飛んでいる虫を積極的に捕まえる物では無いのです。特に裸の
製品が流れる包装室で捕虫機に虫が捕まっていてはならないのです。

 

 特に裸の製品が流れる包装室については飛翔昆虫が飛んでいてはい
けません。
 包装室に設置してある捕虫機には、一ヶ月10匹以下の捕獲数の管理
が必要です。
 工場内の飛翔昆虫を減らすためには、工場内に虫を入れないことで
す。
 飛翔昆虫は、紫外線に反応し寄ってくる性質があります。特に蛍光
灯から出される紫外線には反応するため、工場の窓から、蛍光灯等の
光が漏れないようにする工夫が必要です。
 出荷口などに黄色い蛍光灯を設置してあるのは、紫外線が出ないた
めの工夫です。最近は照明にLEDを使用すると、LEDは紫外線を出さ
ないため、虫が寄ってきません。
 太陽が沈んだ後に、工場の周りを回って、光が漏れていないか確認
する必要があります。専用のカメラを使用して、飛翔昆虫が好む光が
漏れていないか確認してくれる業者もあります。
 工場敷地内に、虫が寄ってくる草木を植えていないか確認が必要です。
 敷地内に小さな水たまりがあるだけで、昆虫の発生源になります。
缶コーヒーの空き缶でも発生源になる可能性があるので注意が必要です。
 工場内の排水升は封水されて居る事が必要です。工場の外で封水され
ていても工場の中で封水されて居なければ、配管の中で飛翔昆虫が発生
する可能性があります。
 排気設備も注意が必要です。排気設備を24時間稼働させていれば問題
は無いのですが、停電などで排気設備が止まった時に、物理的に外部か
らの飛翔昆虫が侵入出来ないような防御策が出来ているか確認を行いま
す。
 排気設備が外からの風でファンが逆転し、虫を呼び込んでいた例があ
ります。
 捕虫機の点検は専門業者が行い、必ず目標値に対して超えていた場合
は、対策が必要になります。
 専門業者から毎月捕虫結果に対して改善策の提案をさせることが必要
になります。
 専門業者からの飛翔昆虫対策の提案に対して、直ぐにやること、投資
が必要な事に対して計画が立てられているかを確認します。

モニタリングの確認方法

 食品工場での飛翔昆虫のモニタリングは、毎月専門業者で行うことが
大切です。
 どの部屋で、どんな虫が何匹捕まっているか、捕まった数は、先月、昨
年に対して増えているのか減っているのかを確認し、対策を業者に提案さ
せます。
 捕虫機に大型ハエが捕まっている場合、10匹以上の捕獲がある場合、同
じ虫が50匹以上捕獲されている場合は早急に対策を打つことが大切です。
 資材の搬入口、ゴミ置き場などは、モニタリング用の捕虫機ではなく、
虫を捕まえる用の捕虫機を設置すべきです。
 捕まえる用の捕虫機でも電撃殺虫器の使用は禁止すべきです。電撃殺虫
器は殺すときに虫が飛び散り、破片が混入する可能性があります。


殺虫剤の使用の禁止

 工場内で「ゴキブリを見かけた」、「ハエが飛んでいた」などと言った
場合でも殺虫剤の使用は禁止すべきです。排水升の中にスミチオン乳剤な
どを散布する業者もいますが、私は一切の殺虫剤の使用を禁止し、物理的
な対策、洗浄などの対策をとるべきだと思っています。
 殺虫剤を散布する前に、工場に侵入してくる箇所を塞ぎ、工場内の発生
源を清掃する事がもっとも大切な点だと思います。
 排水升などは、最低週に一回以上の清掃が必要です。もし、卵を産み付
けられたとしても、孵化するまでには、10日以上かかるため、週に一度以
上排水升などを洗浄していれば、飛翔昆虫の内部発生を抑えることが出来
るのです。
 粉類を扱うところでは、メイガ等が発生していないか、フェロモントラ
ップを設置し、一匹でも捕獲が確認された段階で清掃が必要になります。
 メイガが何匹捕まったら、工場内に蜘蛛の糸のような糸を見かけたら、
どのような清掃を行うかのマニュアルが必要になります。

 

配電盤の清掃

 配電盤は定期的に清掃が大切です。日常的には、配電盤は鍵をかけ開か
ないようにする事が大切です。配電盤に入ってくる電線と配電盤の隙間が
密閉されていないと配電盤内に食材が入り、結果として虫の巣になる可能
性があります。
 配電盤は、少なくても月に一回は鍵を開けて、食材が入っていないか、
虫の巣になっていないか等の点検を行い、清掃を行うべきです。
 配電盤に関しては、清掃マニュアルと清掃記録の確認が必要です。

作業場内の確認

排水溝の確認
 排水升は封水されて居ることが必要です。清掃は最低週に一回は行うべき
です。排水升が封水されて居ないと、排水独特の臭いが出てきますので、排
水升の近くではマスクを浮かして臭いを確認し、排水の臭いがする場合は、
排水升を開けて確認する必要があります。
 製造現場では、排水升など清掃すべき物の上に、生産設備、棚などが乗っ
ていないかの確認を行います。
 作業台等の軽い物で、直ぐに動かせる物であれば問題は無いのですが、重
量の有る物が乗っている場合には、実際に動かすことが出来るかどうかの確
認が必要になります。


作業場への配線配管の取扱について

 配電盤などに配線されて居る配線、天井、壁等から引き込まれている配線
配管などに隙間、穴が開いていないかの確認をします。
 本来は、定期的に工場に入っている防虫防鼠の業者が行うべき事ですが、
防虫防鼠業者の質が悪いところは、気がついていても指摘していない場合が
あります。
 モニタリング結果の悪い箇所については集中的に確認を行うべきだと思い
ます。

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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