========================================食品工場長の仕事とは===
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■■ 「純粋はちみつ」加糖の疑い
■■■ 2007年5月19日発行
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おはようございます。河岸です。蜂蜜にもうそが有ることが報道されています。
2003年に発行された本ですが、「食品のうそと真正評価―消費者と公正な
業者を守るために」著者 藤田 哲さん価格: ¥ 2,940 「食品の真正とはど
ういうことか」「どのようにして偽和を発見し、それを防ぐか」について解説して
あるほんがあります。不正な食品、果汁、蜂蜜、ワイン、食肉製品などの実態
とその検証法について、歴史を交えて書いてあります。最近はやりの業界暴
露本と違って歴史、日本人独特の考え方も書いてありますので一度読んで見
てください。お勧めです。
自宅まで配送されますので非常に便利です。
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「純粋はちみつ」加糖の疑い
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農水も特別点検を開始します。
農林水産省も今回の報道を受け、蜂蜜の特別点検を開始します。
http://www.maff.go.jp/www/press/2007/20070515press_4.html
蜂蜜は本来国際食品規格による物だけが蜂蜜とよぶべきなのですが、日本
独特の規格として加糖蜂蜜があります。この存在を認めたことが今回の偽装
の温床になったと思いませんか。
国際食品規格
FAO/WHOによる国際食品規格によると、「蜂蜜とは天然の甘味物質で、ミ
ツバチによって集められた、生きた花の蜜及び花蜜を吸った昆虫が排出した
蜜である。この蜜にミツバチの独特な成分が混ぜられ、変化して巣に蓄えられ、
成熟したのが蜂蜜である」「蜂蜜は種種の糖が主要成分で、グルコースとフラ
クトースが特に多い。色はほぼ無色から暗褐色まであり、流動性で高粘度の
ものから、部分的または全体に結晶するまでを含む。フレーバーと香りは異な
るが、それらは普通は植物種に由来する」としている。
日本の公正競争規約の定義
1 蜂蜜とは、ミツバチが植物の花蜜を採取し、巣房にたくわえ熟成したもの
で、規格に定める性状をを有し、規格に定める組成基準に適合したものをいう。
2 加糖蜂蜜とは、蜂蜜に人工転化糖その他の糖類を加えたものであって、
蜂蜜の含有量が60重量%以上のものをいう」
この加糖蜂蜜は日本独特の物になります。
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「純粋はちみつ」加糖の疑い --読売新聞より引用--
検査の2割 業界団体、報告せず
はちみつ商品に関する適正表示を推進する社団法人「全国はちみつ公正取
引協議会」(東京都中央区)の定期検査で、規約に反して人工甘味料などの
混入が疑われる商品が、過去7年間で延べ120点、検査対象の約2割に上っ
ていたことが、読売新聞の入手した資料でわかった。
いずれも「純粋はちみつ」のラベルを付けており、「偽はちみつ」が出回ってい
る可能性がある。同協議会は、各業者に注意や警告しただけで十分な調査を
せず、検査結果も公表していない。公正取引委員会では問題を重視し、調査
に乗り出した。
公取委 不適正表示で調査
同協議会は景品表示法に基づき、公取委の認可を受け設立された公的機関。
年1回の定期検査では、会員業者が扱う商品から100点前後を選び、専門の
分析機関に依頼して成分鑑定などを実施している。
混入の疑いは、異性化糖(でんぷんなどを原料とする人工甘味料)と、水あめ
類の含有を調べる検査で浮上した。2000~06年度の検査対象は延べ610
点で、他の成分の混入を示す陽性となったのは、異性化糖の検査では同100
点、水あめ類の検査で同20点だった。
はちみつは日本農林規格(JAS)による基準がないため、同協議会が公正競
争規約に定める基準が、国内唯一の指標となる。それによると、はちみつは「み
つばちが花みつを採集し、巣に貯(たくわ)え熟成した天然の甘味物質」で、異
性化糖や水あめなどの混入商品は「純粋はちみつ」とは表示できない。
昨年10月には農林水産省の調査で、当時、同協議会の会員だった都内の業
者が、コストダウンのため、2割もの異性化糖で水増しした商品を「純粋はちみつ」
として販売していたことが発覚、不適正な表示だとしてJAS法違反で改善指示を
受けた。この業者の場合、同協議会の定期検査でも異性化糖が検出されたこと
がある。
同協議会では陽性反応が出た場合、業者に注意文書を送り、2~3回目になる
と警告している。規約では、違反者には事情聴取など必要な調査を行い、警告し
た時は文書で公取委に報告すると定めているにもかかわらず、同協議会は事情
聴取を怠り、公取委への報告を一度も行っていなかった。7年間の全検査では延
べ21業者に警告し、同141業者が注意とされたが、いずれも個別の業者名は公
表されていない。
同協議会は「同業者間では踏み込んだ調査がしにくく、人員が限られているこ
ともあり、手続きを怠ってしまった」と説明する。
NPO法人「食品と暮らしの安全基金」の小若順一代表は、「検査の結果は消費
者にも広く公開すべきだ。協議会は形骸(けいがい)化しているのではないか。真の
チェック機関をつくることが必要だ」と指摘している。
全国はちみつ公正取引協議会 不当表示の防止を目的に1968年設立。公取委
が承認した公正競争規約を定め、自主的に規制している。非会員の業者にも規制
は及ぶ。水あめなどを混ぜた偽はちみつが公取委に相次いで摘発されたことが、
結成の契機になった。現在、業界大手を含め106業者が加盟し、商品の市場占有
率は約9割。同様の協議会は、全国組織では商品ごとに計74団体ある。
(2007年5月14日 読売新聞)
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。