==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■   食品販売の衛生と危機管理がよ〜くわかる本

■■■                            2008年12月19日発行 

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おはようございます。河岸です。

 クリスマスの前に素敵なお知らせです。

 私の新しい本がでます。図解で説明する、食品販売に関する本です。

 

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 食品販売の衛生と危機管理がよ〜くわかる本

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食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本    秀和システム  河岸 宏和

 

 「ウソをついちゃいけない」子供が幼稚園で学ぶ事の一つです。

 2008年に発生した中国毒餃子事件が発生したときに私は様々な報道関係者

の方から質問を受けました。

 私は「食品の危害は細菌による食中毒だけでなく、洗剤、殺虫剤などの化学

薬品の事故も発生します。食品製造現場での化学薬品の取り扱いは十分な注

意が必要なのです。毒餃子事件は害虫を駆除するための殺虫剤が混入したと

思います」とコメントを繰り返しました。

 食品を販売する時点での品質管理がさらに必要になってきています。

 食品を販売するときの品質管理、危機管理の基本を詳しく判りやすい図解で

説明しています。

 

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目次

第1章 食品販売に求められる衛生管理・危機管理とは

第2章 店舗の環境から考えること

第3章 店舗の入り口から考えること

第4章 従業員教育について

第5章 清掃、洗浄、殺菌について

第6章 厨房の環境について

第7章 ペストコントロールについて

第8章 表示について

第9章 バックヤード加工の管理について

第10章 食品販売で注意する食中毒菌について

第11章 危機管理を行うために必要な部門

チェック表

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●目 次

 

第1章 食品販売に求められる衛生管理・危機管理とは

1 危害を予測し防止すると言うこと

2 食中毒の危険性

3 労働環境について

4 アニマルアフェアーについて

5 環境問題について

6 異物混入の危険性

7 盗難事故の防止について

8 内部流出の防止について

9 地震発生時の対応について

10 火災発生時の対応について

 

第2章 店舗の環境から考えること

11 駐車場の管理

12 夜間の照明について

13 臭気の管理

14 騒音被害について

15 納品車両の管理について

16 配送者用トイレについて

17 放火対策について

 

第3章 店舗の入り口から考えること

18 事故防止について

19 虫の侵入防止について

20 ポスター、POP管理について

21 ロードラインの管理について

22 冷蔵ケースの温度管理について

23 転倒防止について

24 トイレの管理について

25 避難経路確保について

26 水の生成機について

27 レジ周りの衛生状況について

28 販売ケースの清掃状況について

29 食品期限表示管理について

 

第4章 従業員教育について

30 感染症の疑いが有る方は働いてはいけません

31 手に傷の有る方は働いてはいけません

32 手洗いは確実に行うこと

33 手洗い設備が完備されていること

34 惣菜などを取り扱う時の注意が守られているか

35 厨房での服装規定を守っているか

36 厨房に私物の持ち込みは禁止です

37 食材の区分、保管について

38 食材、調理器具、包装材料の保管について

39 アレルギー物質の管理について

40 検便の管理について

 

第5章 清掃、洗浄、殺菌について

41 売り場などの手の触れるところはきれいか

42 洗剤、洗浄用具は完備されているか

43 洗剤の保管について

44 洗剤、殺菌剤の希釈管理について

 

第6章 厨房の環境について

45 厨房の温度管理について

46 冷蔵庫などの結露について

47 排水溝、グリスとラップの状況について

48 物理的危害を防止するために

49 三槽シンクの使い方

50 冷凍品冷蔵庫について

51 冷蔵品冷蔵庫について

52 室温管理品倉庫について

53 従業員の休憩室管理について

54 従業員用トイレの管理について

 

第7章 ペストコントロールについて

55 ネズミ、ゴキブリの痕跡は無いか

56 捕虫機は適切に設置されているか

57 ゴキブリが巣を作れないようになっているか

58 段ボールなどが厨房に放置されていないか

59 ネズミの侵入が出来ない用になっているか

60 毎月のペストコントロールが行われているか

61 ゴミ箱の管理について

62 廃棄物置場の管理について

 

第8章 表示について

63 食材の管理方法について

64 青果の表示について

65 精肉の表示について

66 豚肉の表示について

67 牛肉の表示について

68 鶏肉の表示について

69 鮮魚の表示について

70 惣菜・弁当等の表示について

71 加工食品の表示について

72 不当表示について

 

第9章 バックヤード加工の管理について

73 試食販売について

74 加熱処理について

75 アレルゲンの管理について

76 温度計の校正について

77 ホットフードの販売について

78 凍結品の解凍管理について

79 カットフルーツの管理について

80 焼き魚の管理について

81 刺身の管理について

82 寿司の管理について

83 加工日報について

 

第10章 食品販売で注意する食中毒菌について

84 黄色ぶどう球菌

85 サルモネラ菌

86 O157

87 ノロウイルス

88 腸炎ビブリオ

89 カンピロバクタ-

90 セレウス

 

第11章 危機管理を行うために必要な部門

91 ロスプリベンションという考え方

92 第三者点検の重要性

93 専門業者の指導の重要性

94 広報部門の必要性

95 内部告発の受け皿について

96 クレームの受付について

97 クレーム対応について

98 クレーム再発防止策について

99 社告について

100 お詫び会見について

 

チェック表

1 建物の外周の状況

2 従業員の教育の状況

3 ロッカー、トイレ、休憩所の状況

4 食材の保管状況

5 清掃、洗浄、殺菌の状況

6 温度管理状況

7 産地、日付表示の管理状況

8 添加物、アレルギー表示の状況

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はじめに より

「何故食品偽装がなくならないのですか?」

「産地表示をごまかしてまで何故売ってしまうのですか?」

「安心な食品を食べ続けるためにはどうしたらいいのですか?」

 一色産のウナギの偽装事件、飛騨牛の偽装事件、三輪素麺の巻き直し等の

食品に関する事件が報道されるたびに、私の携帯電話は、報道関係者からの

コメントを求める電話で鳴り続けました。

 夏の暑い日に、食品スーパーにあなたの子供がお使いに行ったとします。子

供が一人で一生懸命買ってきた素麺が返品をまき直した商品だと子供が知っ

たらどんな思いをするでしょうか。

 「ウソをついちゃいけない」子供が幼稚園で学ぶ事の一つです。

 2008年に発生した中国毒餃子事件が発生したときに私は様々な報道関係者

の方から質問を受けました。

 私は「食品の危害は細菌による食中毒だけでなく、洗剤、殺虫剤などの化学

薬品の事故も発生します。食品製造現場での化学薬品の取り扱いは十分な注

意が必要なのです。毒餃子事件は害虫を駆除するための殺虫剤が混入したと

思います」とコメントを繰り返しました。

 食品事故は起きてしまってからの対応も大切です。中国毒餃子事件も初めの

被害者が出た時点で、消費者に対して「原因は不明ですが食中毒が発生してい

るので当社の餃子を食べないで下さい。」とマスコミを通じて、企業が発表してい

れば複数の被害者を出すことは避けられたと思います。

 食品の品質管理を担当される方は、異物混入、細菌による食中毒と同じように

常に化学薬品の製造工程での混入防止と、流通段階での混入防止を考えてい

なければならないのです。

 世界一の流通業ウオルマートの食品安全を管理している部門はロスプリベン

ションという部門に属しています。ロスプリベンション(Loss Prevention )とは、

損失を未然に防止するという意味になります。

 企業にとっての損失は、様々な物があります。

 泥棒にあったり、経営者が襲われたり、食中毒事故が発生したり、工場が火

事になったり、労働者にセクハラで訴えられたり、動物愛護団体に動物を虐待

しているといわれたり、環境を破壊していると環境団体に訴えられたりすること

も含まれます。

 ウオルマートでは様々な起こりうる危害を起きる前に起きることを予想して防ぐ

ことを常に考えています。

 私は、帯広畜産大学を卒業してから、農場から販売・流通までの品質管理を

25年実践している最中です。まさしく「農場から食卓までの品質管理」を自分

自身の身をもって実践しています。

 サラリーマンが一大決心をして、土地を新しく購入して家を建てるときには、近

くに小学校があるか、近くに食品スーパーがあるかが土地を選ぶときの基準に

なります。

 せっかく新しく家を建てて生活していても、食中毒事故を起こして、食品スーパ

ーが無くなってしまうと、日常生活を満足に送れなくなってしまいます。

 昔から町に有った小さな食料品店が大きなスーパーが出来たことによって無く

なってしまい、町に唯一残ったスーパーが「儲からない」との理由で閉鎖されてい

るところも出てきています。

 「儲けること」それ以上にスーパーが町にある理由が有ると私は思います。

 親元を出て一人暮らしを新しく始めるときにはコンビニが近くに有ることがアパ

ートを探す条件になるそうです。

 身近なところに安心して食品を買うことが出来る場所があることは日常生活を

送る上で必須の事項といえます。

 私の本を読んでいただいた方の、小さな一言で身近なところに安心して食品を

購入できる場所が一件でも増えることができるお手伝いができる一冊になれば

幸せです。

 

●月刊HACCP2月号で紹介されました。

 

日付 写真 売り場
2009年1月9日

 

 

八重洲ブックセンター
2009年1月9日 浜松町 dan
 2009年1月17日 新宿紀伊国屋

手書きPOPまで付いていました。

うれしいですね。

2009年3月28日 札幌 ジュンク堂

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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