========================================食品工場長の仕事とは===

  HACCPの取得について


読者の方から質問のメールを頂きました。皆さんからのメールは、メルマガ継

続の力になりますのでどんな事でも是非お願いします。

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はじめまして。

いつも工場の仕事について大変為になるお話しを参考に読ませて頂いており

ます。ビジュアル図解「食品工場のしくみ」を読ませて頂いてから最近メルマガ

の方に登録しました新参者です。

河岸様にご質問したい事がございましてメールを送らせて頂きました。

現在私は生野菜のメーカーに勤めておりまして、近い内に工場を建てる事にな

っております。その際にHACCPを取得するように経営者から言われておりまし

て、情報集めを始めている所です。

そこで、本を買い情報を集めていたのですが、{法律の対象となる業種は乳お

よび乳製品、食肉製品、水産練製品、容器包装詰加圧加熱殺菌食品(レトルト

・缶詰等)の4種類で近々飲料も予定されている}とありました。生野菜などの

工場でもHACCPは取得出来るのでしょうか?もし何かご意見頂ければと思っ

ています。

本当に初歩的な質問で申し訳なく、自分で調べれば良いのでしょうが、これから

も色々と教えて頂く事が出来ればと思い、メールを致しました。なにぶん以前は

機械の工場で働いていた為食品の方は全くの素人でございますのでこれからも

メルマガや本を参考にさせて頂こうと考えております。

これからもメルマガの方参考にさせて頂きます。更新を続けるのも大変でしょう

が、頑張って下さい。

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厚生労働省で行われているHACCPいわゆるマル総、「総合衛生管理製造過

程による食品の製造又は加工の承認」の制度では、確かに質問の方の言われ

る範囲でしか現状は認証制度を行っていません。読者の方に指示された方HA

CCPに準じた工場を建てたいのか、公的機関の認証がほしいのかは不明です

が、厚生労働省で無くても各地方自治体の中でHACCPの認証制度を持ってい

る自治体もあります。例えば、北海道であれば下記のようになっています。

 また民間の認証機関、ISOではまだまだ不十分ですが、国際基準のSQF

(Safe Quality Food)の認証をとれば、HACCPと同じような、認証がとれます。

経営者の方に認証がほしいのか、実益がほしいのかを相談するといいと思い

ます。地方自治体の保健所の認証は無料ですが、SQFの認証は毎年毎年

経費がかかります。その辺の理解も必要だと思います。

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北海道保健福祉部保健医療局食品衛生課

http://www.pref.hokkaido.jp/hfukusi/hf-sesei/osirase/ha-hyouka/jigyou.htm

 

 

○ HACCPに基づく衛生管理導入評価事業のご案内  

 

事業内容

 

  北海道では、道民の皆さんに安全な食品を提供し、道産食品の信頼性と付

加価値の向上を図ることを目的として、平成14年6月から、食品の製造・加工

施設を対象にHACCP (ハサップ)の手法を取り入れた自主衛生管理の取り組

みを段階的に評価する事業を促進してきましたが、新たに、平成15年7月から、

スーパーマーケットなどの食品を調理・加工し販売する施設(いわゆるバックヤ

ード部門を有する施設)を対象として加えました。

  この評価事業は、一般的な衛生管理面に重点を置いており、「評価調書」と

いうものを用いて自己採点し、衛生管理状況がどの「段階」かを知ってもらい、

「段階」をさらに一段上げる目標を持つことにより、自主衛生管理の向上を目指

していくものです。    

  保健所では、この衛生管理の取り組みが円滑に進められるよう、相談を受け

たり、技術的な助言などを行い支援をしていきます。  

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SGSジャパン株式会社のホームページによると、SQFは次の様に解説されて

います。

http://www.jp.sgs.com/ja/sqf?serviceId=10260&lobId=19897

SQF

食品の品質と安全を目指して、SQF (Safe Quality Food) は、食品の安全性お

よび品質を識別し、管理方法を検証し、監視するのに必要な、品質マネジメント

システム要求事項を具体的に示す食品安全規格です。 SQFは、第一次生産

者用の品質規格であるSQF1000と、その他全食品分野用の品質規格である

SQF2000から成っています。SQF2000はGMP、SSOP、HACCPを基本とし、そこ

にISO9000を組み合わせたシステムです。食品安全、品質リスクの明確化、

管理方法の検証及び監視が含まれるなど、継続的改善を進めるために必要

な内容を備えています。危害分析において、安全管理と同様に品質を損なう

要因を品質的危害と分析し、重要なものを「重要品質点」に設定して管理し

ます。

 

食品マネジメントシステムが、このSQF 規格の要求事項に適合しているとい

う認証を受けることによって、次のような利点がもたらされます。

食品安全および食品安全マネジメントシステムの強化

安全な食品の製造/取引に配慮していることが実証される

消費者/顧客の信頼が高まる

ブランド/企業イメージの向上

規制当局/他の利害関係者による査察の対象となった場合に役立つ

新規市場への参入や新規顧客の開拓に対する展望が開かれる

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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