========================================食品工場長の仕事とは===

   生ゴミ餃子について 2004年6月発生


韓国で廃棄予定の大根の切れ端が餃子に入っていたと大騒ぎになっている

ようです。私のメルマガを、韓国の工場の方も何人か読んで頂いていますので、

この事件は本当に身近に感じています。

報道の内容は、大きく二つあると思います。

 

1 廃棄するもの、生ゴミを餃子に入れていた。

2 餃子の具を製造している工場の水が排水の再利用だった。

 

では、日常気をつけることを含めてお話していきたいと思います。

 

1 廃棄するもの、生ゴミを餃子に入れていた。

餃子、ハンバーグ、ソーセージ等の混ぜてしまえば解らない食品には、形のまま

使用する食品から出てきた、端材を使用することはよくあることです。今回の大根

も腐っていなければ問題が無かったと思います。但し、どこまでを使っていいかは

どこかで線を引かなくてはいけません。

大根であれば、大根葉、大根の皮があります。私の家では大根葉は、みそ汁に

入れて、皮は捨ててしまいます。でも餃子なら入れてもいいですか?

人参を餃子に入れます。洗って皮をむかないで入れてしまいます。家なら皮を

むいて、葉のところは取って入れます。皮のところがおいしいと言ってしまえば、

それまでです。

 

豚肉を餃子に入れます。家庭では挽肉を買って来ます。業務用でも通常はバラ肉を

挽肉にして使用します。ここで豚の生体を考えてみると、豚の毛があって、豚の皮が

あって、豚の脂があって、豚肉が有って、内臓の脂があります。

すなわち、

a毛

b皮

c脂

d肉

e内臓脂

 

a毛はさすがに餃子にも入れないと思います。但し、業務用の餃子には、b皮、c脂、

d肉、e内臓脂すべて入っている可能性が、あります。家庭では使用しないものを、

コストダウン、おいしくなるから、といった理由で業務用には使用します。

本当においしくなるのなら、この餃子には豚の皮を配合しています。と表記すれば

いいのですが、なかなか正直に表記してあるものは少ないですね。

先日のお話「鹿児島産の黒豚はカナダ産」は論外ですが、

 

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/kanada4.htm

 

一般の消費者が理解しづらい原材料を使用している事は、食品業界では多い

ものです。

新聞の表題を思い浮かべて見てください。

「農場ですでに割れて、鶏糞の付いたままの卵で、玉子焼を製造」

「鶏の頭の肉で作った肉団子」

「豚肉を使用せずに、豚の皮飲みで作った豚肉餃子」

 

小学生の社会見学に来られた子供たちに説明できる原材料を使用しているか、

再度確認してみる必要があると思います。

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/kodomoni1.htm

 

 

 

2 餃子の具を製造している工場の水が排水の再利用だった。

工場で使用している水は、地下水を使用している工場が多いと思います。

理由は、上水道を使用するよりランニングコストが安い、この一言に尽きると

思います。一般的には地下水に塩素を点滴して、給水タンクにためて使用して

いると思います。

 

本当にその水は安全ですか?

塩素濃度を毎日確認していれば安全ですか?

毎日細菌検査をしていれば安全ですか?

再度、何が安全な水か確認してみる必要があります。

給水タンクの清掃は何時行いましたか?

水の成分検査は何時行いましたか?

成分検査の項目は何を行いましたか?

あなたの工場に、取材が来て水に対する安全性を即座に示すことができますか?

私の工場は町の上水道を使用しているから大丈夫と本当に信じて、答えられますか?

 

 

-----朝日新聞より----------------------------------------------

韓国産ギョーザ一時輸入停止へ 生ゴミの大根混入の疑い

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韓国で廃棄予定の大根を材料にしたギョーザが広く流通していたことがわかり、

厚生労働省は11日までに、03年1月以降に韓国産ギョーザを輸入している

国内業者に対し、問題の製品を扱った韓国の11社からの輸入の有無などを

調べて報告するよう、各都道府県を通じて通知した。11日夜までには、輸入され

た事実は確認されていないが、輸入手続きを一時的に停止するよう各検疫所にも

指示している。

韓国では警察当局が6日、たくあん業者から廃棄予定の大根の切れ端などを仕入

れてギョーザの具を製造していたとして、食品会社などを食品衛生法違反容疑で

摘発。03年以降、この材料を使って11社がギョーザを製造したことが分かり、

騒ぎが広がっている。

厚労省は、問題のギョーザの輸入がされていれば、商品回収を指示するとともに、

輸入禁止措置をとる方針だ。

厚労省によると、03年の冷凍ギョーザの輸入量は計2907件、1万2824トン。

うち9割超を中国産が占め、韓国産は90件、864トン(約7%)だった。04年は8日

までに49件、437トンが輸入されている。

(06/11 20:54)

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私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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