==================================食品安全教育研究所発行==

■■  「誤表示」と偽装を否定
■■■                  2013年10月25日発行 
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おはようございます。河岸です。
 食の信頼を揺るがす報道が続いています。
 国産米表示のおにぎりに中国産米を入れたイオン、メニューの表示と
異なる原材料を使用して居た阪急阪神ホテルズと続いています。
 両方とも産地が異なった物を何年間も売り続けた事に対する反省が全
く報道されて居ないのが不思議です。
 報道のみなさん是非「何故何年も続いていたのか」を質問してくださ
い。
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 「誤表示」と偽装を否定
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”うそ”には間違いない

 「うそをついちゃいけない」「うそをついたらあやまりなさい」
 幼稚園で学ぶ事です。
 九条ネギ、霧島ポーク、ビーフステーキなどは、入荷伝票の品
名はなんて書いてあったのか、入荷してきたダンボール箱の表示
はなんて書いてあったのかが大きな確認すべきことだと思います。
 毎日入荷してきた材料を、伝票と検品しているときに、九条ネ
ギと書いていない伝票と、九条ネギと書いていないダンボール箱
を検収している方がいたはずです。
 レストランの責任者も、冷蔵庫に保管してあるネギの箱に九条
ネギと書いていない事を知っていたはずです。
 ホテルのレストランの責任者が、ネギ、牛肉、豚肉の産地表示、
ブランド表示について、「無知、無自覚」のはずが無いのです。
 出崎弘社長の言われるように、レストランの責任者が「無知、
無自覚」で有ったとしたら、無知な従業員を働かせていた、経営
者の責任です。

責任者はどうあるべきか
 
 出崎弘社長の記者会見の報道は、一部だけの報道なので私は全
体を聞いているわけではありません。
 マスコミは、一部のみを報道している事も事実です。
 しかし、「私の所には、報告情報が上がってきていない」と言
うようなフレーズがありました。
 組織の責任者は、組織の末端まで自分自身で情報を求めて行動
すべきだと私は思っています。
 「現場の作業者と目を合わせて会話する」、「お客様と同じ状
態でレストランで食事をする」、「ホテルに泊まって見る」責任
者として自ら動いていれば、7年近くも偽装表示を放置していな
かったと思うのです。
 社長室に座っていても情報は上がって来ない物なのです。
 組織の責任者は、人間本来持っている「いい仕事をしたい」と
言う人間本来の気持ちを生かす環境を造るべきなのです。
 「賃金に見合うだけの時間をつぶせばいい」と言うような仕事
をさせるのか、「どうせ私は食べないから」と言う仕事をさせる
のか、「いい仕事をしたい」と言う人間本来の欲求をみたす仕事
の環境を与えるかが経営者の本来の仕事だと私は思います。
 沖縄の豚、信州そばをメニューに載せているにも関わらず、違
う原材料を使用する事は、プロの料理人ならあり得ない仕事です。
バイトでも気がつく事、漢字が読める小学生でも理解出来る
”うそ”が「法令などの無知、無自覚」であるはずが無いと思い
ます。
 阪急阪神ホテルズの出崎弘社長の記者会見は、部下を「漢字が
読めない」と言っているようなものです。
 阪急阪神というグループに属している従業員の喜びを、出崎弘
社長の「法令などの無知、無自覚」の一言で従業員は無くしてし
まうのです。

 社長の一言は、私はそれだけ重たい言葉だと思います。
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報知新聞より引用
 http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20131024-OHT1T00154.htm
阪急阪神ホテルズの社長「誤表示」と偽装を否定


 阪急阪神ホテルズ(大阪市)がメニューと異なる食材を使っていた
問題で、出崎弘社長が24日、問題が明らかになって初めて記者会見
し「信頼を裏切ることになったお客さまにおわびします」と謝罪した。
一方で「従業員が意図を持って表示し利益を得ようとした事実はない。
誤表示だ」と強調し、偽装の意図を否定した。

 出崎社長は原因を「法令などの無知、無自覚、現状で良しとする甘
えがあった」とした。会社はこれまでの取材に、一部の食材で調理担
当者がメニュー表記と違うことに気付いていたとしていたが、出崎社
長は「そのような報告はない」と説明。再調査の意向を示した上で
「是正されないような職場風土があったと思うが、偽装ではない」と
繰り返した。

 出崎社長によると、再調査の対象は別の産地の豚肉が使われた「霧
島ポークの上海式醤油煮込み」など6メニューになるとみられ、10
月中に結論を出す見通し。

 阪急阪神ホテルズは6月24日から、シェフら100人の聞き取り
調査を実施したが、会見で具体的な調査結果は明らかにしなかった。

 出崎社長の20%を含め役員計10人を報酬減額処分とし、親会社
の阪急阪神ホールディングス(HD)の角和夫社長も、HDの役員報
酬の50%を自主返上する。出崎、角両社長の処分は「信頼回復のめ
どが立つまで」として期限を決めていない。

 問題があったのは東京、京都、大阪、兵庫の8ホテルと1事業部の
計23店舗。メニュー表記と異なる食材は47種類に上った。

 料理の提供期間は2006年3月〜13年9月で、利用客は延べ7
万8775人。会社は24日午前9時までに、提供したとみられる
513件(3480人分、計約1千万円)の返金に応じた。最終的な
返金額は1億1千万円を見込んでいる。

 阪急阪神ホテルズは今月7日に消費者庁に報告したが、約2週間公
表しなかった。消費者庁は景品表示法に違反するかどうか調査してい
る。
 
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

 

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