==================================食品安全教育研究所発行=

■■  食品偽装が何故無くならないのか
■■■                  2014年6月14日発行 
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おはようございます。河岸です。
 食品偽装の話題が何時になると無くなるのでしょうか。
 安心して食事が出来るためには、責任者お考え方が、お客さんの
事を常に考えている事が必要だと思います。
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食品偽装が何故無くならないのか
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「何故食品偽装が無くならないのですか」

 最近会う人、会う人に質問をされます。「何故食品偽装が
無くならないのですか」、「スーパー、コンビニなどの流通
からの欠品の恐怖で無い原料を何とか有るように見せかけよ
うとして偽装してしまうのですか」とも聞かれます。食品工
場は流通からの注文の確定があり原料が不足すると、欠品の
恐怖で指定以外の原料を使用して出荷してしまう場合があり
ます。
 私も指定以外の原料を使用して製品を出荷したことが有り
ますが、クレームは「色が何時もとちがいます」とたった一
件しか有りませんでした。
 出荷数量は3000pk以上あったので、一件しかクレー
ムが無ければ、利益も出てしまうので何時も指定の原料を使
用しなくてもいいのでは無いかと思ってしまいます。
 まじめに指定の原料をそろえることは非常に困難なときが
あります。
 人間の体で考えれば、風邪を引かないように毎日、運動を
して、睡眠を十分に取って免疫力を上げるよりも、麻薬みた
いな薬があって風邪を引かないような薬があれば手を出して
しまうような物だとおもいます。
 何も寝ないで原料を手配するような苦労しなくても、指定
以外の原料を使用してもいいのでは無いかとつい思ってしま
います。つい何時も指定以外の原料を使用してしまおうと誘
惑に駆られてしまうのです。

 

何故、毎日ゴルフをしても疑問に思わないのか。

 工場の幹部が仕入れ業者と毎週毎週ゴルフをしても何故い
けないことと思わないのでしょうか。
 毎週毎週ゴルフをして、旅行の接待を受けて「まずい」と
思わないとすれば、よっぽどのバカでないと「まずい」と気
がつかないわけは無いと思います。
 では、なぜ、毎週毎週ゴルフを繰り返してしまうのでしょ
うか。
 「みんなやっているから」、「見つからないだけでみんな
やっているのさ」、「見つかるやつがバカなんだよ」そう言
う声が聞こえてきます。

 

日本は悪いことをしても怒られなければいい

 日本では、子供が悪いことをしたときに、何故、その行為
をしてはいけないかを説明するのでは無く、「あのおじさん
が怒っているからやめなさい。」「先生に怒られるから止め
なさい」と子供を怒ってしまいます。人に見られていなけれ
ば悪いことをしてもいいやという子供の頃からの教えが体に
染みついているのです。

 

倫理観を更に高める必要があります。

 日本の学校教育の中で道徳の授業は軽視されてきました。
 道徳とまた異なるビネスエシックス(企業倫理観)が必要な
時代になってきたと思います。企業は社会から評価されます。
 利益を上げ、従業員に充分な給料を払い従業員、お客さまと
win-winの関係を作り上げることが出来ても、工場の跡地が公
害問題で人が住むことの出来ない環境になってしまえば社会か
らの評価は下がってしまいます。
 日本では上司に対して遠慮をしてしまい、上司に礼を尽くす
ことが失礼な事を話さないことに繋がりがちです。この事が道
徳的な事と間違って考えてしまいます。目の前にある自分の倫
理観とあわない事実があっても片目をつぶってしまうのです。
 原料を加工して販売するまでには、非常に多くの人手が関わ
っています。日常から企業は倫理観を全面に出して活動しなく
てはならないのです。組織の中で行動していると、社会の普遍
的な倫理観が、企業の中の倫理観になってしまいます。
 ここに企業だけの倫理観が育ってしまいます。
 企業の倫理観が一般社会の倫理観と同じになるためには、企
業の利益は、企業の生産活動の上に成り立っていて、その生産
活動は、企業のコンプライアンスの上に成り立っていて、その
土台はエシックスの上に成り立っていると言うことを、経営者、
従業員全員が理解しなくてはならないのです。 
 
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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