========================================食品工場長の仕事とは===
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■■ 偽装の本質
■■■ 2008年11月20日発行
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おはようございます。河岸です。
関東も10℃を切ってきました。外気が冷蔵庫より冷えてきた状態です。
いくら10度を切ったからと言っても冷蔵の必要な原材料を外に放置するよう
な事は無いようにしましょう。
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今週のお勧めの本です。
いのちの食べかた (DVD) 監督: ニコラウス・ゲイハルター
何度見てもいい映画です
テロップ、音声の解説の無い映画です。しかし、命の大切さ、私たちが食べ
ている動物たちの幸せを考えさせられる映画です。
動物である人間は、他の生き物の命を食べないと生きていくことは出来ま
せん。しかし、命をいただいている動物たちが生まれてから処理されて私た
ちが食べるまでに、幸せに生きているかどうか、本当に考えさせられる映画
です。
雄のひよこは生まれてすぐに処分され、豚はしっぽを切られてしまいます。
すべて人間の都合です。
牛は仲間が殺される場面を見ています。自分たちが次にどうなるのか。
本当に幸せに生きてもらって、そして私たちが命をいただくために何をしたら
いいか、是非、この映画を見て考えて見てください。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/B001F8ROI2
年収2000万の仕事術―高収入の秘密、すべて教えます 柴田 英寿 (著)
コップから溢れるまで飲まない
稼いだお金を出来るだけ節約して投資に回すための本です。
人におごったり、高い物を買ったり、余計な出費をするのは本当は、年収
2000万円になってからやるべきなのです。
映画「マルサの女」の中では、まさしく本質を突いた台詞が出てきます。
「あんたたちはのどが渇いたら水を飲むでしょう。私は飲まない。我慢する
のです。コップに水を入れて溢れて垂れてきたのを飲むんだ」
まずは資金を貯めて、投資の利回りの分だけを楽しみに使うのです。
これがお金持ちの原理原則なのです。
年収2000万を目指す方、是非読んでみてください。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4837922937
年収防衛―大恐慌時代に「自分防衛力」をつける 森永 卓郎 (著)
森永節のかたまりです
年収7000万円のサラリーマンがいること自体おかしいと思いませんか。
今の不況が、物を生産せずにお金を転がしているだけで年収7000万円を
稼いでる人たちが、はじけてしまっただけなのです。
私たちのように普通の生活をしている人は、いまからの不況の時代は、
無駄なお金を使うことなく、節約をすることしかなさそうです。
毎日毎日、ペットボトルの水を飲むのでは無く、水道水を飲むことで
節約をすることが必要なのかもしれません。
どんな苦しい時代になってもせこく生きていく必要があると、伝わって
きます。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4827550565
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偽装の本質
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いいところだけをまねしてしまいます。
北海道でタレントの田中さんが花畑牧場と言って生キャラメルを苦労に苦労を
重ねて立ち上げました。
売れるようになるまでは、ずいぶん製品を捨て続けたそうです。
販路も苦労して、千歳空港のお土産売り場、全国デパートで開催されている
北海物産展に絞って売ってきました。
生キャラメルの評判が立つと、すぐさま偽ブランド品が出てきました。
http://hanabatakebokujo.com/index.php
なんと埼玉のスーパーでなんとメラニンが入った状態で販売されていたのです。
同じキャラメルを作っても田中さんの農場のように、使用する牛乳を搾る牛ま
でこだわり、キャラメルを加熱する道具も銅なべを使用して、火加減を人手で確
認しながら作っている場合と、市販の牛乳を使用して、機械で大量に製造した
場合では、同じ生キャラメルでも、必ず深い部分で味が異なってくると思います。
日本人は昔から、売れている商品が出てくると、同じような商品を安易な方法
で、真似て造ってしまうのです。
同じ商品で苦労して、美味しいものを手作りでつくり、適切な価格をつけて販売
しているので、工業的に大量に製造し、価格だけは手作り品に近いか、少しだけ
安くして販売してしまいます。
多くの商品を偽装してきました。
私は、大量製造、機械設備での製造を批判しているのでは、ありません。大量
に製造することで、製造コストがさがり、どなたでも食べられるようになることはす
ばらしいことだと思っています。
ただ、大量製造した場合は、いままで手作り、原料にこだわって製造してきたも
のとは違うことをきちんと商品にうたうべきだと思っています。
ハム、本来ハムは塩漬けした豚肉を薫煙しょりした商品です。原料の豚肉より
ハムの出来高重量は減ってしまいます。
原料肉より製品の重量が増えてしまう植物性蛋白入りのハムはハムとはよび
ません。
チーズ、チーズは牛乳を醗酵させてつくります。小麦粉、バターなどを混ぜたも
のはチーズとは呼びません。
蜂蜜とは、蜂が集めてきた花の蜜を蜂蜜といいます。蜂蜜に砂糖水を加えたも
のを蜂蜜とはいいません。
マヨネーズは、卵と酢と油でつくります。他の増粘剤を入れてものはマヨネーズ
ではないのです。
一時期、マーガリンと、バターは混乱していたときもあります。しかし、マーガリン
はバターと違う商品で、きちんとマーガリンの立場を作り上げています。
他の方ががんばって作り上げたブランドをまねして高く売り、儲けることを考えて
しまうことは止めるべきだとおもいませんか。
自分で作り上げたブランド品が大量に売れるからと言って、ブランドの条件を安
易に変更していませんか。
松坂牛、飛騨牛はどこの出身か
松阪牛でも初めのころは、松坂、飛騨で産まれ育った牛を丁寧に育てて来たと
思います。しかし、松坂牛と言ったブランドが確立して、牛肉が売れるようになる
と、たくさん牛肉を売るために、子牛を仕入れる事になります。
子牛を仕入れることで、牛肉の出荷数量を増やすことができます。
しかし、ブランドの定義づけが必要になるのです。「一番長く育った土地を出身地
とする」としてしまったのです。
「皆さんの出身地はどちらですか」私は講演でよく話しかけます。私たちが思う出
身地の定義と、松坂牛の出身地の定義が異なってくるのです。
日付偽装について
群馬の食品工場でコンビニに納めるスパゲティーの製造時間を誤魔化してい
たと報道されています。
一流のコンビニチェーンに納品している工場では決して、製造時間を誤魔化
すことはしていません。誤魔化そうとしても、製造時間が、ラベルを貼っている時
間しか発行できないようになっています。
一流のやっている事を安易に売り方だけまねをしてしまい、製造を管理できな
かったためと思います。
一流を安易にまねをしてしまって、コストなどが合わなくなったため安易に製
造時間を偽装してしまったためと私は思います。
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燃料高、パスタ消費期限の改ざん生む 朝日新聞より引用
2008年11月18日3時2分
埼玉、千葉、群馬などの8県のコンビニエンスストア400店で販売されたパス
タ約100万食の消費期限が10月までの1年間にわたり、改ざんされていた。
納入した食品製造会社の社長は朝日新聞の取材に「石油の高騰のあおりで人
件費を節約しようと夜の作業を減らしていた」と証言。食の安全に対する消費者
の目が厳しくなるなか、法律上は記す必要のない製造時間を明示したが、作業
を夜から昼に前倒ししたのに、製造時間の表示は変えずに偽っていた。
改ざんの舞台は群馬県伊勢崎市にある「群馬フレッシュフーズ」の工場。ベルト
コンベヤーの横に、帽子にマスク、作業着姿の従業員約15人が並ぶ。プラスチ
ック容器に次々と食材を盛りつけ、最後に消費期限の記された商品ラベルをは
りつける。
手口は単純だった。県や同社によると、正午から午後2時半の間に作り始めて
午後5時前後までに完成させたパスタの製造時間を「午後6時」に統一。あわせ
て、社内規定で製造から72時間後としている消費期限を最長で6時間引き延ば
して表示していた。
こうした手口は、「先付け」と呼ばれ、和菓子メーカー「赤福」(三重県伊勢市)
でも行われていた。
フレッシュフーズは1日に2回、昼過ぎと午後6時以降に分けてパスタをつくる。
曜日ごとの変動はあるが、昼過ぎからは約400食、午後6時以降は約3千食製
造する。
作業員の大半はパート従業員と派遣社員。パート従業員の多くは主婦で、家族
の夕食を準備する時間帯は確保することが難しい。勢い、派遣社員の比率が最も
高くなるが、パート従業員の時給が750円なのに対し、派遣社員は時給換算で
約200〜300円割高になるという。
そこで目をつけたのが、昼の分を作り終えた午後3時から、夜の作業を再開する
午後6時まで生産ラインがストップする「空白の時間」だ。
午後5時前後までなら確保しやすいパート従業員が作り置きすれば、5時以降に
雇う高賃金の派遣社員の数が少なくて済む。
同社は、ガスや石油代の高騰に頭を悩ませていた。9月時点のガス代は昨年12
月に比べると約3割多くかかっており、石油の高騰は、パスタを詰めるプラスチック
容器の価格を上昇させていた。
「売り上げはほぼ横ばいだったが、先行きを考えると、コストを削減して、生産効
率を上げなければならないという危機感があった」と長谷川明宏社長(56)は打ち
明ける。消費期限の改ざんは約1年前から続けられていた。「悪いことだという認
識はあったが、黙認してしまった。考えが至らなかった」
この問題は、社内からと見られる情報を10月上旬に群馬県が受理して発覚。
県はJAS法違反にあたるとして同社に改善を指示した。
フレッシュフーズ社は、「いつ作られたのか消費者が判断できるように」というコ
ンビニエンスストアのセーブオン(前橋市)の指示で、製造時間を表記していた。し
かし、問題発覚後、製造時間はやめ消費期限だけの表記に改めた。
今年2月、JR東海道新幹線の駅で弁当を販売するジェイアール東海パッセンジ
ャーズで弁当の消費期限の改ざんが発覚。社内規定で製造から14〜18時間と
定める消費期限を最大で6時間40分延ばしていた。しかし、JAS法違反には問
われなかった。
パスタと駅弁の数時間の改ざん――。似たような事案で、明暗を分けた決め手
は、製造日時の記載の有無だ。JAS法、食品衛生法とも製造日時の表示は義
務ではない。しかし、農林水産省は、書くのであれば、ウソの日付や時間なら
消費者の誤解を招き、違反にあたるとの立場だ。(渡辺洋介、歌野清一郎)
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。