========================================食品工場長の仕事とは===

■■    ガラス片混入防止について

■■■                            2007年7月1日発行 

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おはようございます。河岸です。今週のお薦めの本です。雨の季節は美味しい

紅茶に蜂蜜を入れてのみながら本を読むと心が落ち着きます。最近はメープル

シロップを入れて飲んでいます。色々試してみると美味しい物にあたりますね。

早い物で今日から7月です。2007年も半分終わってしまいました。

 

「苦情学―クレームは顧客からの大切なプレゼント」 By 関根 眞一

 私の著書 食品工場のしくみ の中でもクレームはお客さまのプレゼントと書

いていますが、同じ思いを書かれている著書がありました。西武百貨店のお客

さま相談室で勤務されていた著者関根眞一さんが西武百貨店時代の経験を基

に書かれています。実例とともに、気をつけなくてはならない点や反省点を素直

に具体的に書いてあります。クレーム処理で悩んだことのある方は身につまさ

れる内容だと思います。クレーム処理のやり方一つで世の中にクレーマーを作

り出してしまうことを教えてくれる一冊です。関根さんの世の中にクレーマーを増

やしてはいけないという思いが伝わってきます。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4770411197/249-0151581-1769102

 

「鈍感力」 By 渡辺 淳一

 『愛の流刑地』(あいのるけいち)で有名な札幌出身の渡辺淳一さんが書か

れた本です。前首相の小泉純一郎さんが「支持率は気にすることはない。目先

のことには鈍感になれ。鈍感力が大事だ」と閣議で話され有名になった本です。

本の内容は鈍感に生きている方がアレルギー疾患などを考えても楽に生きる

ことが出来るし、食べ物の味の感じ方も鈍感な方がいいという寄せ集めのエッ

セイ集と思った方がいい本です。渡辺淳一さんのファンなら間違いなく購入さ

れる本ですが、私は三省堂のブックカフェでお薦めのコーヒーと共に読んでし

まいました。話しのネタとして割り切ればお薦めの本です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/408781372X/249-0151581-1769102

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ガラス片混入防止について

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可能性を確実につぶしておく必要があります。

 食品工場の中で一番混入してはいけない異物はガラス片になります。ガラス

片はもし体の中に入ってしまうとエックス線でも見つけにくいので食道などに刺

さってしまうと大変なケガになってしまいます。工場の中の金属探知機、エック

ス線探知機でも発見は難しいので、ガラス混入は混入する可能性を排除してお

くことが必要になります。今回のケンタッキー・フライド・チキンでのガラス片は温

度計が破損したとの事ですので、ガラスを使用した温度計は現場には持ち込ま

ないことが大切になります。ガラスで無くては出来ない器具、例えば蛍光灯など

は、表面にフイルムなどを貼った飛散防止タイプの蛍光灯を使用することが大切

になります。蛍光灯の飛散防止は一般家庭でも必要です。地震などが発生し、

蛍光灯が床面に散乱してしまっては避難が出来なくなるからです。事故が起きる

前にいかに事前に危険を考え防止するかを考えることが大切なのです。

 

出荷停止する事が大切です。

 ガラスの備品が割れた事は作業者は必ず気がついているはずです。破損した

その時気がつかないでも、割れた可能性が有ることを気がついた時点で壊れて

いなかった時から壊れた可能性の有るときまで製造した商品を出荷停止にする

ことが大切になります。もし、口の中を切ったりすると大きなケガに繋がります。ガ

ラスなどの危険異物が混入した可能性の有るときにはその該当する商品を出荷

停止にする勇気が必要なのです。

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 日本ケンタッキー・フライド・チキン(東京)は1日、サラダやカツサンドなどにガ

ラス片が混じっていることが分かり、関係する店舗での関連商品の販売を中止

するとともに、販売済みの商品を自主回収すると発表した。購入した2人が歯が

欠けるなどの被害が出たという。対象となるのはコールスロー、グリーンサラダ、

和風チキンカツサンド、チーズメンチの4種。同社の新井輝久取締役らが同日記

者会見し「ご迷惑をおかけした」と謝罪した。同社によると5月31日昼ごろ、東京

都内と茨城県の購入者2人から「コールスローにガラス片が入っていた」と連絡が

あった。同社で確認をしたところ、5ミリ大のガラス片2個を確認したという。ガラス

片が交じってまじっていたのは、商品に使われるカットキャベツ。同社によると、

野菜具材の製造を委託している埼玉県内の工場から工場内の壁掛け温度計が

破損、ガラス破片が材料のキャベツに落下したとみられる。ガラス片が交じった商

品は5月30日に製造。ケンタッキーの関東、静岡、長野の一部の228店に出回

ったことから、同社は同日、このカットキャベツを使った関連4商品の販売を中止

すると同時に、自主回収を決めた。1日までに他の購入者からの連絡はないという。

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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