==================================食品安全教育研究所発行==

■■  産地偽装はなぜなくならないのか
■■■                  2013年11月9日発行 
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おはようございます。河岸です。
 ホテルなどの産地偽装、食品偽装の報道が続いています。
 阪急阪神ホテルグループの偽装報道をきっかけに調査をした結果に
判明したものがほとんどです。
 きちんと調査を行えば発見出来ることを、日常的には全く行ってい
なかった事になります。
 仕入れ伝票と、メニューを見比べれば発見出来る簡単な事を、何故
いままで行わなかったのかをしっかり反省して再発防止につなげて欲
しい物です。
 今週発売の週刊ポスト、サンデー毎日、週刊大衆にコメントしてい
ます。
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 産地偽装はなぜなくならないのか
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出身地はどこですか 

 みなさんは、あなた自身の出身地を聞かれたときに、なにを持
って出身地と答えますか。
 人によって答えは変わると思いますが、自分が産まれたところ、
両親が住んでいたところを出身地と答えることが多いと思います。
 最近は、子どもにアメリカ国籍を持たせたくて、ハワイで出産
される方もいますが、北海道に普段住んでいて、出産だけをハワ
イで行って、ハワイで産まれた方の出身地は「出身地はどちらで
すか?」の質問になんて答えるのでしょうか。
 みなさんは結婚するときなど、必要に迫られて、出身地の証明
が必要になった時はどんな書類を確認で出生地を確認しますか。
 一般的に出生地は戸籍謄本で確認できます。しかし、戸籍は思
っているよりも簡単に移すことができます。
 本当の出身地を確認するためには、戸籍謄本を確認するととも
に、両親が出生を届け出た時の証明を確認する必要があります。
 出生届の原本を、届出を出した市役所に行って自分の目で確認
するのが一番確実です。
 一般的に市役所では、「この書類は、間違いありません」と赤
いはんこを押してくれます。赤いはんこの書類は間違いがないは
ずです。
 しかし、スキャナーとパソコンがあれば簡単に赤いはんこが付
いた書類が作成できますので、必ず現地に行って、自分の目で原
本を確認する必要があります。
 最近はコピーすると「コピー」と言う文字が浮かび上がる用紙
を使用している役場も出てきました。
 スキャナーがこれだけ普及すると書類を見ただけでは本物かど
うか解らない時代になってしまいました。

 
食品も原本の確認が必要

 「正直にやっていては商売が成り立たない」「みんなやってい
るじゃないか」
「商売と屏風は曲がらないと立たない」、産地偽装を行っている
人たちと話していると必ずこのような言葉が返ってきます。 
 産地の証明は、「赤いはんこ」一つあれば簡単にできてしまう
のです。
 「この牛肉は、ほんとうに熊本産ですか、熊本の何処の農場で
産まれて何時から何時まで何処で大きくなったのかされて証明が
見たいのですが」と仕入れ担当の方が質問をしていたならば、納
品業者は簡単には産地偽装を行えないと思います。
 食品の産地管理における点検や監査などの体制が整っていない
実態が明らかになっています。
 「どうせ監査なんか行われないよ」と思われていることが、産
地偽装をはじめ、多くの食品偽造を可能にさせているひとつの原
因とも言えます。
 「売り上げさえあればいい」と思って食品を製造しているお店
は簡単に見抜くことができます。
 商品の安全を真剣に考えていないお店は、衛生管理、働いてい
る方、お客様の安全も真剣に考えていないものです。
 仕入れたごはんを入れ物のまま通路に直置きしている、床が油
でべたべたしている、割れたコップを平気でしようしている等信
じられない光景を見ることができます。
 食材に関心の無いお店は、トイレなどの清掃も全くされていな
いような状態のお店が多い物です。
 「どうせ誰にも見つからないよ」と思っているところが随所に
出てくるのです。
 「食品の神様が必ず見ている」「嘘をついちゃいけない」そう
思って商売をしているお店は自然とトイレ、玄関周りが綺麗にな
っているものです。
 
 小さなことが確実に守られていないところでは、食品の産地表
示も守られていないのです。

 
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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