==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■  ホイッスルブロアーを褒め称える工場作り
■■■                  2013年2月9日発行 
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おはようございます。河岸です。
 女子柔道のパワハラ問題が、魔女狩りのような事にならなきゃいいのですが、
「告発するやつは仲間じゃ無い」とならないように見守りたいと思っています。
 日本も変わらなきゃいけない時代に来ているはずです。過去は過去、今は今
だと私は思っています。

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 ホイッスルブロアーを褒め称える工場作り
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事実を隠せない時代

 新聞の三面記事の下に毎日のように、企業からの「お詫びとお知らせ」が掲載
されます。
 国民生活センターのホームページを見ると( http://www.kokusen.go.jp/)毎
月20件以上のお詫びとお知らせが掲載されています。
 その中には、日付を単純に間違えた内容から、内部告発でも無い限り気づかな
い内容が含まれています。
 内部告発が増えてきた背景には、各企業で終身雇用が崩壊して賃金の高い中高
年者のリストラが始まり、企業に対する忠誠心が低下していると言われています。
 大量の退職者が出てくるこれからの時代は過去の不正も含めて公にされること
が多くなると思います。
 一世代前であれば、企業の秘密として棺桶まで秘密を持っていこうと話されて
いた物です。
 様々な現場で起きている問題を企業全体で隠しながら世間一般には公表しない
ことは非常に困難になってきていると思います。 
 

ネット情報の時代

 インターネットの2チャンネル(http://www2.2ch.net/2ch.html)の中には各
企業の裏事情の掲示板が立てられています。
 いままでの「怪文書」と言った方法よりも簡単に内部告発を行う環境が整備さ
れてきました。
 マスコミ報道を見ても、特に夕方のニュース特集などはスーパーの裏事情と称
して、内部告発まがいの話を報道します。
 実際のアメリカの公害事件を映画にした「エリン・ブロコビッチ」の中でも決
め手は内部告発者の証拠書類によって裁判に勝つ事になりました。
 私たちはもう隠せない時代になっていることを気が付かなくてはいけません。
 食品工場は何時、誰にホイッスルを吹かれてもいい情報管理が必要になって来
ているのです。
 テレビカメラはすべてを映し出すとされています。
 テレビカメラを操作しているマスコミの方と話していると、「隠そうと話して
いる方は態度で解る」と言われます。
 あなたの工場にテレビカメラが入って従業員の話を聞いてもなにも隠すことは
ありませんか。 

 

内部告発者=ホイッスルブロアー

 直訳では、危険を察知して警笛を鳴らす人のことで、サッカーなどの審判をさ
します。
 イギリスやアメリカなどでは、自分が働いている企業や役所の違法な行為など
を内部告発した人(ホイッスルブロアー)を保護する法律が制定されています。
 サッカー、ラクビーなどのスポーツは一定のルールの中で勝負をします。その
ルールに違反したときは審判が笛を吹き、競技を止めて、ルール違反をした人を
処分します。
 イエローカード、レッドカードがこれに当たります。試合中の事だけでもなく、
女子サッカーのアジア試合の中で審判不服で審判に蹴りを入れた選手にもレッド
カードが出されています。
  そのために各競技はルールブックを毎年毎年アップデートします。
 私たちの工場ではルールブックが毎年の法律、社会環境の基で改訂され、働く
人たちに周知する事が必要です。
 そして、笛を吹く人は、品質管理部門などの特定の人では無く、共に働いてい
る人たち誰でもが、ルール違反をしている人を見つけたときに笛を吹ける環境を
整備する必要があります。
 初めのうちは笛を吹くタイミング、内容に誤りが有るかもしれません。
 それでも笛を吹いた事の勇気を褒め称えることが出来るかどうかが、これから
の企業姿勢になると思います。
 昔からの職人の世界では、技術を教えていただいた先輩を告発するなどと言っ
た事は出来ませんでした。
 工場の中でも先輩を告発することはなかなか出来ないと思います。
 

工場は誰のものか

 但しここで考え方を変える必要が有ると思います。
 工場はそもそも誰の物かと言うことです。
 一般的には、株主の物、オーナーの物、地域の物、お客様の物、などっと言っ
た答えが返って来ると思います。働いて居る従業員の方が、工場は働いている方
それぞれの自分の物、自分の工場と思うことが大切なのです。
 自分の工場と思った瞬間に、いままで隠していたことをお客様に公表しないと
いけないと思うはずなのです。
 いままでは、従業員の方は給料をもらうだけにきていたかもしれませんが、自
分の工場と思うと、給料をもらいに来ていたときには、問題ないと思っていたこ
と、例えば期限切れで返品で工場に返って来た製品を再び原料として使用して製
品を作ることに抵抗感が出てくると思うのです。

 
 工場、会社は働いて居る方一人一人の物なのです。

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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