========================================食品工場長の仕事とは===

  ビジネスエシックスについて


 

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なります。是非質問など有りましたらメールください。メルマガにそのまま転用

されて困る場合はその旨書いて頂ければ、ヒントだけ頂いて転用はいたしま

せんので、安心してメールお願いします。

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HPを拝見し、目からうろこが落ちるような気がします。とても参考になります。

さて、私は食品工場に勤務しています。原料をカットするだけの商品があるので

すが、やはり賞味期限は、その原料の賞味期限内で打たなくてはならないので

しょうか?

特に賞味期限を延ばせるような工夫を包装等でしているわけでは無いのですが、

品質を評価して、問題が無ければ、原材料の賞味期限よりも延ばすことも許さ

れるものでしょうか?

回答をいただけますと幸いです。

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倫理観の土台の上に企業活動利益が成り立っています。

 新聞の「お詫びとお知らせ」の記事、国民生活センターの回収のページを

見ているとコンプライアンス(法令遵守)だけでは、解決できない問題が出て

いるように思えます。企業の存在が利益を上げ企業が存続することを基本と

していることに間違いありません。法律を守る、即ちコンプライアンスを徹底

すれば、食品業界で起きている様々な問題が解決できるとは思えません。

企業が社会から評価されるためには、企業の根っこにある、倫理観、企業倫理、

経営倫理、経営者倫理即ちビジネスエシックスが大切だと思います。日本の

学校教育の中で道徳の授業は軽視されてきましたが、道徳観とまた異なる

ビジネスエシックス(企業倫理観)について考えてみたいと思います。

 企業は社会から評価されます。利益を上げ、従業員に充分な給料を払い従業員、

お客さまとwin-winの関係を作り上げることが出来ても、工場の跡地が公害問題で

人が住むことの出来ない環境になってしまえば社会からの評価は下がってしまい

ます。工場からの排水で魚が汚染され、その魚を食べることによって、地域の方が

病気になってしまえば同じように評価はされなくなります。日本は上司、お客さまに

対して遠慮をしてしまい、上司に礼を尽くすことが失礼な事を話さないことに繋がって

しまいます。それが道徳的な事と間違って考えてしまいます。

 

法律より優先される倫理観が大切です

 日本の食品衛生法、JAS法について言えば、まだまだ法律だけでは縛りき

れない問題が残っています。雪印の牛肉産地偽装事件から、畜肉類の産地に

ついては非常に厳しくなってきていますが、水産物については、北朝鮮産の

アサリが輸入はされているのに販売されていないなどの問題があります。

原料を加工して販売するまでには、非常に多くの人手が関わっています。

日常から企業は倫理観を全面に出して活動しなくてはいけません。その一つが

社是であり、毎日の社是等の唱和になります。社是の中には、必ず「お客さまの

ために」「品質が第一」「品質は命」などと謳われています。毎日毎朝社是を唱和

して倫理観を高めます。しかし、組織の中で行動していると、社会の普遍的な

倫理観が、企業の中の倫理観になってしまいます。片目ばかり産まれてくるの

猿の村に、両目の猿が生まれて、何で自分だけが何故両目だと悩んでいる姿と

同じように見えてしまいます。ここに企業だけの倫理観が育ってしまいます。

http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/katame3.htm

 

企業の倫理観が一般社会の倫理観と同じになるためには、企業の利益は、

企業の生産活動の上に成り立っていて、その生産活動は、企業のコンプラ

イアンスの上に成り立っていて、その土台はエシックスの上に成り立っていると

言うことを理解しなくてはいけません。土台が砂で出来ている楼閣の様な物で

あれば、雨で利益まで全て流れてしまうのです。エシックス(倫理)をどんな

大雨でも崩れることの無い堅牢なものにする事が必要です。映画「砂の器」の

冒頭のシーンの様に砂で造った器は、海の流れに対しては、あっという間に

崩れてしまうのです。上場企業でも倫理観の上に成り立っていなかった企業は

一瞬で社会から葬られてしまったのです。本来企業は、法律よりも一段高い

倫理観に基づいたルールを設定して、それを守るように勤めないといけないの

です。ミドリ十字の様に海外で危険性が発表されても、国内で販売してしまう

様な事がいまの社会情勢ではまた起きてしまいます。

 

 

期限切れの材料を使ってもいいのでしょうか

 

 食品衛生法等の関連法規には、この規定はありません。あくまでもその工場

の倫理観になります。総菜工場などは、賞味期限が切れて売れなくなった商品で

総菜を造っていました。ハムなどの畜産加工品についても、スーパーなどの販売

期限、賞味期限が切れた商品を使って総菜を製造していた所もあります。また、

スーパーなどの総菜でも店頭で販売できなくなった豆腐などを使用して、厚揚げ

を使用していた時もありました。しかし時代が変わってきています。去年まで

よかった事が今年はだめになってきています。私たちは、人の命の源になっている

食品を取り扱っています。人の命を預かっていると言っても間違いは無いと

思います。人の命を助けるには、大学で6年間勉強しないと受験資格も得られ

ないのです。人の命を奪うには、食中毒で簡単に奪うことができます。

人の命の源を扱っている仕事を私たちはしています。

 

あなたが不安に思った原材料を本当に使っていいかどうかはあなたの倫理観になります。

あなたの工場、会社の倫理観になります。

是非声を大きく上げて、片眼の猿にならないようにしてください。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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