========================================食品工場長の仕事とは===

■■    データを整理すると言うこと

■■■                            2006年2月5日発行 

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おはようございます。

河岸です。真実を真実で表すことの出来るのが数字です。三菱自動車の

リコール隠し事件、ライブドア事件など毎日毎日のデーターを積み重ねないで

ある日突然出てきた数字は偽装の可能性があります。皆さんも目の前の数字

の背景を一度しっかり調べて見る必要があると思います。

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データを整理すると言うこと

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データーは真実を表します。

 工場には様々なデーターがあります。一番大切なのは売り上げデーターかも

しれません。2006年に発生したライブドアの決算粉飾事件は、この会社として

一番大切な売り上げのデーター、利益のデーターを粉飾した疑惑をもたれてい

ます。上場企業は決算報告書をだれでも見られるようにする必要があります。

会社、企業の状態を知るためには、損益計算書などの決算書類の数字を見る

ことが会社の健康状態を知る方法の一つになります。その一番大切な数字を

粉飾したことになると、会社、企業の他の数字の信頼性も無くなってしまいます。

この決算に関する数字も有る意味データーを整理して作成することになります。

毎日の売り上げデーターを整理して売り上げを確定します。毎日の使ったお金の

データーを整理して経費を計上します。そしてその差が利益になります。

 

 

データーを都合よく操作してはデーターでは無くなります。

 売り上げのデーターを毎日の営業活動の売り上げの集計ではなく、最終的に

株価が上がるような綺麗な決算の数字に加工したとします。税金を支払わなくて

済むように経費を増やしたり決算を修正したりするという話はよく聞きます。

私が経験した場合でも、いろいろな子会社を造り決算をずらしていた等という事

もあります。但しこの節税と言われる手法をとっても、足し算、引き算の世界では

つじつまが合うように計算しています。データーを都合よく操作すると言うことは

この足し算引き算の世界も合わなくなるような操作をいいます。

 

 

「クレームを昨年より減らそう。」

 クレームを昨年以下にします。クレームを昨年の80%にします。年頭にこのような

目標を立てます。この目標の前提として、昨年のクレーム数を確定する必要があり

ます。数字は積み重ねです。積み重ねると言うことは、一つ一つのデーターが有る

事になります。年間1000件のクレームが昨年あってこれを今年は800件以下に

することを目標とします。ではこの1000件のクレームの生データーを調べようと

すると、データーが無いなんて場合もあります。また、1000件というのは、重要だ

と判断したクレーム数で、受付はその10倍の10000件有りました。また、あまり

クレームが多いと経営会議に報告できないので、都合よく数字を減らして報告して

いました。等という事例があります。現に三菱自動車は大きなクレームは、個人の

ロッカーに隠していたといいます。

 クレーム分析で考えるのなら次のような手法が必要です。基本に従って分析

することが必要であって、どんなに面倒でもその過程は省略することは出来ません。

売り上げの計上も日々の営業活動の積み重ねであってある日突然何十億も沸い

てはこないのです。

 

クレーム受付総数を集計します。

 毎日の積み重ねが総数ですから詳しい内容が表記されたものがあります。

 

クレームの層別をします。

 この過程で、クレームにはならない。単なるご意見にあたるとか、

 重要クレームとかの分析をします。

 

目標を設定します

 層別した数字の階層別の数字で目標値を設定します。

 お客様相談窓口の受付総数は、多くてもいいのでこれはカウントしない。

 但し、クレームに層別された、総数は昨年の80%にしたいと言うように

 妄評を設定します。

 

目標と実績の差を評価します。

 目標に対して日々どのように数字が推移しているか日々集計します。

 この毎日毎日の集計が大切なのです。月末の報告の日になって、纏める

 その纏める過程で、数字を操作したくなります。売り上げなどの数字も

 日報の積み重ねが月報になるのです。

 

 

 

企業の倫理観は、企業トップの倫理観を超えることは出来ない。

 

 ある日突然決算が、売り上げがよくなったりはしません。日々の営業マンの

地道な営業活動の結果で数字がよくなるのです。

 

 クレームは突然減ったりはしません。毎日の地道な活動結果でクレームは

減るのです。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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