==================================食品工場の工場長の仕事とは==
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■■ 誰を見て仕事しているのか
■■■ 2013年4月28日発行
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おはようございます。河岸宏和のセミナーの案内です。
「全盛時代のプライベート商品 そのメリット、デメリット」
安さと品ぞろえで人気は高いが、消費者にとってのメリットとデメリ
ットは何なのでしょうか。
「スーパーの裏側」などの著書で知られる河岸さんに詳しく分析してい
ただきます。
講師 河岸 宏和
(「食品工場の工場長の仕事とは」主宰)
◎日時 平成25年5月31日(金)
午後1時30分〜午後3時(予定)
◎会場 東京農業大学「食と農」の博物館 2階セミナールーム
東京都世田谷区上用賀2-4-28
◎参加費 会員500円 一般1000円
◎お申込み NPO法人良い食材を伝える会 事務局
電話 03−3423−6080
FAX 03−3423−6085
e-mail info@yoishoku.com
申し込み 詳細は下記からお願いします。
http://yoishoku.com/2013/04/post-124.html
このセミナーに伴い流通各社にPBについての質問をHPの受付窓口から
送信しました。直ぐに回答が来た企業、全く梨のつぶての企業、対応が
大きく別れています。
お客様とのコミュニケーションをしようとしない企業に将来は無いと
私は思っています。
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●セミナーの紹介です。
●大阪無料公演の案内です。
5月17日金曜日 新大阪です。
食品工場の安全管理、危機管理についてお話します。
特に消費者から見ての表示の意味、安全性についてのお話をします。
「千葉県産の関サバ」を掴まされないために、是非参加してください。
申し込みは ↓↓↓
http://www.optex-fa.jp/seminar/index11.html
●セミナーの案内です。
「食品の消費期限、賞味期限の設定について」
安易にあの商品と同じに賞味期限をつけていませんか。
於 東京です
2013年5月20日(月) 12:30〜16:30
http://www.rdsc.co.jp/seminar/130521.html
・食品工場の参考になる本
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102
・中食・外食で参考になる本
http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22
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誰を見て仕事しているのか
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真剣にお客様の事を考えているか
コンビニのサンドイッチを食べるといつもより美味しく無くなっ
たと感じる事がありました。
コンビニのお店について直ぐに食べたときは美味しかったのです
が、消費期限ぎりぎりの物を食べたときには、「二度と食べたくな
いくらい」美味しく無かったのです。
何時のまにか、消費期限が延長され、パンが乾燥し美味しく無く
なっていたのです。
たしかに、細菌検査などでは、問題がないのかもしれませんが、
一口食べただけで全く違う商品と感じるような物でした。
銀座の寿司屋に大切な人と行ったとします。あなたが食べて本
当においしかったので、大切な人を連れて行ったとします。
しかし、あなたの大切な方は満足そうな顔をしていません。
あなたも、前に食べに来たときよりもおいしくないような気が
します。
寿司を握っている人の手元を見てみると、ネタがすでに切って
ありました。
前に食べに来たときには、注文をするたびに刺身の柵から一切
れずつ切って握ってくれていたのが、今回はネタケースの中にす
でに切ったネタが並んでいました。
回転寿司に行くと切ってあるネタが凍結されて店まで運ばれて
きて、解凍してシャリロボットから出てくるシャリの上にわさび
を絞ってネタを乗せるだけで寿司ができあがってしまいます。
寿司を本当に美味しく感じるのは、あたたかいご飯と、冷たく
保存されていたネタが職人の手の中で合体してこそ美味しい寿司
を食べる事が出来るのです。
寿司のネタは、切りたてが、一番美味しく食べる事ができます。
切って置いてあるネタは美味しさが、ドリップとして出てしま
うのです。
かまぼこなどは置いておくとおいしくなります。
かまぼこなどは、練ったすり身でかまぼこの形を作って一日置
いておいてから加熱処理するとよりおいしくなります。
ケーキなどに使用するスポンジケーキも焼いた日にすぐケーキ
を作るよりも一日冷蔵庫で保管して置いた方がスポンジがなじん
でおいしくなります。
ウイスキー、ワインなどは、年数が経った方がおいしくなりま
す。ウイスキーは樽の
中で年数が経つと量も減るので天使が飲んでいるとさえ言われて
います。
製造方法を変更するとき、消費期限を変更するときには「誰の
ために変更するか」と言うことをよく考えてほしいものです。
消費期限の変更を考えるときに「細菌検査結果は問題ないから
いいんじゃないか」、「食べて見ても変わらないからいいんじゃ
無いか」と判断される場合がありますが、変化が無いと自分たち
が思っても、お金を出して買ってくださるお客様は小さな変化も
見逃さないのです。
銀座の寿司屋の話を思い出して見てください。刺身がすでに切
り身に切ってあっても本当に少しの味の違いかもしれません。
でも、その小さな味の違いが大きくお客さんの心をつかんだり、
離してしまったりしてしまいます。
小さな工程の変更が、あなたの工場を変化させてしまいます。
麻薬と一緒です
楽な道を選ぶことは、体が疲れたときに麻薬を使っているのと
一緒で一度手を出してしまうと手をなかなか切れなくなってしま
います。
私の経験でも思い当たることがあります。ハム工場で開発、品
質管理を担当していたときの、コストダウンの担当になりました。
本来であれば、工程改善などを行って、コストを下げていくの
が本来の筋だと思うのですが、そのときは、安易に、ピックル
(調味液)の肉に対する打ち込み率をあげてハムのコストダウン
の道を選んでしまいました。
今年は肉100に対してピックル80を調合していれば、来年
はピックル液90、そして次の年に肉と同じ配合量100、そし
てさらに次の年には105となんと肉よりも調味液の方が多くな
ってしまいました。
製造してみたハムの味を食べて見ても今までのハムと比較して
も差は感じられませんでした。
しかし、大きな流れとして、私のいたハム会社は、コストダウ
ンを配合で行ってしまって結果として、多くのお客様を失う結果
となってしまいました。
おいしいハム、おいしいソーセージを作ることに力を入れてい
った会社は、どんどん大きくなり一兆円を超える売り上げになっ
ていったのです。
一度、楽な道、生産者の都合、作り手の都合で仕事をしてしま
うとお客様を見ていた元の製造工場には戻れなくなってしまいま
す。
打ち込み率を上げてしまったハム会社には、本物のハムを作る
ことのできる、技術者がいなくなってしまうのです。
誰を見て毎日の仕事するか、考えて見る必要があると思いませんか。
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