========================================食品工場長の仕事とは===

■■   誰を見て仕事しているか 2

■■■                            2008年7月14日発行 

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おはようございます。河岸です。

 関東は本当に暑いですね。この暑さが無いとおいしい梨、ブドウ、お米が

できないので、もっともっと暑くなって秋のおいしい果物、お米を期待したいと

思います。

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 8月の講演の詳細が決まりましたので、お知らせします。私の紹介と申し込

み用紙に書いていただければ、値引きがありますので、是非申し込んでください。

定価より15,750円割引になります。

「食品原料仕入れ時の仕入れ先の実践的点検と監査ノウハウ」

 申込時に、「こんな食材の点検方法を知りたい。」、「こんな偽装を見抜きた

い。」と要望があれば、書いていただければ、要望に応じたいと思っています。

 メルマガに書けない、本に書けない、点検の秘策を説明したいと思っています。

 申し込みはこちらからお願いします。

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 http://www.gijutu.co.jp/doc/s_808116.htm

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今週のお勧めの本です。

繁盛飲食店の3ステップ接客サービスお客様の気持ちをくみとる法則 (単行本)

                            加藤 雅彦 (著), 工藤 昌幸 (著)

アメリカのサービスを日本で受けてみたいですね

 アメリカのウエイターの方はチップで生計を立てていると聞きます。

 アメリカの普通のレストランに行ってウエイターの方と話しながら注文を聞い

てもらうと、本当にすばらしい扱いをうけます。もちろん、飲み物は頼んだ人の

前に確実に置いてくれます。

 注文がそろうと、「エブリスイング ok?」と必ず聞いてくれます。

 「ファイン」と答えたくなるような接客ができるようになる本です。

 飲食店で働く方はぜひ読んでみてください。

http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22/detail/4769609760/503-6974328-7135903

 

 

ルポ 児童虐待 (朝日新書 122) (新書) 朝日新聞 大阪本社編集局 (著)

読みながら涙が出てきます

 朝日新聞の記者がまとめた本です。年間4万件近い児童虐待の相談が児童

相談所に寄せられているそうです。

 虐待はほとんどが母親で、暴力、ネグレクト等、あらゆる虐待が報告されて

います。

 学校の先生は、給食をがっついていないか、目を伏せておどおどしている人

はいないか目を子供たちに配っています。

 街の中でも、洋服の汚れている子、体にあざがある子供を見かけたらできる

ことをしなくてはならないと思えてくる一冊です。

 虐待を防ぐためにも。周りの大人の目が大切な事を教えてくれます。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4022732229/503-6974328-7135903

 

私が書いた本です。

「図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ〜くわかる本」

著者 河岸宏和    価格 1575円(税込)(本体1500円)

ISBN 978-4-7980-2007-5

25年の経験を本にしました。

 食品工場の衛生管理、品質管理のほか災害発生時の危機管理まで、安全

安心な食品を安定して供給できる食品工場の運営管理のノウハウを実践的に

解説しました。

 不二家事件、ミートホープ事件、毒餃子事件と食にまつわる事件が立て続け

に発生し、食品メーカーにとって食の安全と品質確保は緊急の課題となってい

る一方、災害や停電の発生、資材不足などで生産停止に追い込まれるメーカー

も少なくありません。

 本書は、食品工場で25年の経験を持つ私の経験をもとに、食の安全安定

確保の具体的な施策のほか、クレーム対応や社員教育まで、実務で使える

ノウハウが満載に詰まっています。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4798020079/503-6974328-7135903

 

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 誰を見て仕事しているか 2

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「誰を見て仕事しているか」に読者の方からご意見をいただきました。

 http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/darewomite86.htm

 皆さんからのご意見がメルマガ継続の力になりますので、どんな事でもご意

見お待ちしています。

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お疲れ様です。今回のテーマ非常にいいです。

 

 「誰のために」「何のために」「どうして」というのを、この「前日処理」を提案し

てきた方に理解してもらいたいと思います。そこで働いている方たちみんなが

楽になると思って提案してきたとしたら、「前日処理」の提案を支持する方たち

も多いことでしょう。

 しかし、今回検討されていらっしゃる工程変更は小さい変化に見えて、後々

大きい変化に結びつくことになると思います。その、まさに今分かれ目のひと

つであると私は感じました。

 

 鰻には素人ですが前日処理をすると加熱加工までの滞留時間が長くなります。

すると、冷蔵庫中でラップをしたとしても滞留中に鰻が少しですが乾燥したり、

冷蔵庫内の他の食材の匂いが付いたり、ひどいときはウッカリ別の食材がコン

タミしてしまったり、二次汚染してしまうかもしれませんね。(品質、衛生の問題)

 

 また、その日に処理していることにしようとするために、従業員同士の口裏合

わせや帳簿を隠すようになりますが結局外部に漏れてしまいますね。結果、悪

いうわさが広がったり、最終的には今流行の偽装にまでるかもしれません。

 (管理上の問題)

 

 さらに、この質問者の方も気づいていることと思いますが、一度でもお客さん

の都合より自分たち売る側の都合を優先してしまうと、職場全体が同じ考え方

になってしまうということです。これが一番怖いことです。(倫理観の問題)

 

 私が居る今の工場も私がペーペーのときから今回のケースと同じように、楽

な道を選んできて変化してきた工場です。

 お陰でいまこれらの問題をひとつずつ直そうとしていますが、とんでもなく苦

労しています。

一 度楽な道に足を踏み入れてしまうと、抜け出すのは非常に困難なことです。

 

 ほんとに最初は小さな変化かも知れませんが、そのことで工場が、そこで出

来る製品が変わってしまうのです。

 この質問者の方とその職場の方たちには、ぜひこれからも安全、安心、おい

しい、食べて喜んでもらえる商品をお客さんに提供してもらいたいと思います。

そしてその商品を食べに来てくれるお客さんたちが今後増えるように祈ってい

ます。

がんばってください。応援してます。

 

以上、今回の質問者の方へ。

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麻薬と一緒です。

 楽な道を選ぶことは、麻薬を使っているのと一緒で一度手を出してしまうと手

をなかなか切れなくなってしまいます。

 私の経験でも思い当たることがあります。ハム工場で開発、品質管理を担当

していたときの、コストダウンの担当になりました。

 本来であれば、工程改善などを行って、コストを下げていくのが本来の筋だと

思うのですが、そのときは、安易に、ピックル(調味液)の打ち込み率を上げて

ハムのコストダウンの道を選んでしまいました。

 今年は肉100に対してピックル80を調合していれば、来年はピックル液90、

そして次の年に肉と同じ配合量100、そしてさらに次の年には105となんと

肉よりも調味液の方が多くなってしまいました。

 

 製造してみたハムの味を食べて見ても今までのハムと比較しても差は感じら

れませんでした。

 しかし、大きな流れとして、私のいたハム会社は、コストダウンを配合で行って

しまって結果として、多くのお客様を失う結果となってしまいました。

 おいしいハム、おいしいソーセージを作ることに力を入れていった会社は、どん

どん大きくなり一兆円を超える売り上げになっていったのです。

 一度、楽な道、生産者の都合、作り手の都合で仕事をしてしまうと元には戻れ

なくなってしまいます。

 本物のハムを作ることのできる、技術者がいなくなってしまうのです。

 

 誰を見て仕事するか、再度考え直してもらいたいものです。

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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「食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本 」

「図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ〜くわかる本」

『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 

『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』 

『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』