==================================食品安全教育研究所発行=

■■  コミュニケーションの難しさ
■■■                  2015年7月18日発行 
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おはようございます。河岸です。
 工場の方と話すときに「あれどうなった」と質問したときに、
「あれ」があなたが思っている「あれ」と現場の方が思っている
「あれ」は同じですか。

私、河岸宏和の記事が掲載されています。
→ 2度と行くか!最低の焼き鳥店、ここで見抜け 近所の
「あの店」、チェーン、居酒屋は大丈夫? | 「外食の裏側」を見
抜くプロの全スキル、教えます - 東洋経済オンライン
 http://toyokeizai.net/articles/-/76987

私、河岸宏和もコメントしています 
 → 給食袋からゴキブリ、そして飛んで行った 
「巣を作っている可能性」専門家指摘
 http://www.j-cast.com/2015/07/15240350.html
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・食品工場で便利な備品
 http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22?_encoding=UTF8&node=16
 青いラップなど便利な備品です。

・食品工場の参考になる本  
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・中食・外食で参考になる本 
   http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22  
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 コミュニケーションの難しさ
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自分の頭の中を伝える事

 「どうしてこんなことが通じないんだろう」、「本当に
伝わっているのかな」、「あいつは返事だけで本当にわか
っているのかな」など、コミュニケーションに関する不平
不満はよく耳にします。
 工場長のみなさんよく考えてみてください、工場の責任
者の工場長のあなたが本気で従業員の方とコミュニケーシ
ョンをとろうとしていますか。
 「事件は現場で起きている」という有名なドラマの中の
言葉がありますが、現場でコミュニケーションをしてみる
とびっくりすることがよくあります。
 「何でこんな原料を使っているのだろうか」、「なんで
こんな作り方をしているのだろうか」と疑問に思ってしま
うことがあります。
 私の経験でも以前こんなことがありました。たまごを割
って袋に詰める非常にシンプルな商品を造っていたときの
事です。
 私の頭の中は、この商品は鮮度が命の商品なので、鮮度
の一番いい原料を使用するものと思っていました。
 しかし、製造現場は一番洗浄度の高い原料を使用すべき
と考えていました。
 普段現場に入らなかった私は、現場を歩いていてびっく
りしたことがあります。
 目的は私も、現場も同じでした。いいものをお客様に届
けたい。同じ考えだったのですが、鮮度のいいものを使用
した方が、商品の安全性を考えたときに、はずせないポイ
ントでした。
 私の指示したことと全く違う作り方を製造現場では行っ
ていたのです。
 本当にコミュニケーションの難しさを痛感した商品です。

 
具体的に話すことが大切です

 トイレの詰まりを直そうと思って従業員に道具を持って
きてと話したときの事です。

1 「ラバーカップ」を持ってきてください。
2 「トイレが詰まったのでラバーカップを持ってきてく
 ださい」
3 「トイレが詰まったので、トイレのつまりを取り除く
 ぱかぱかするもの持ってきてください」 

 私が1の「ラバーカップ」と伝えても従業員の方は全く
動かなかったのです。
 従業員に伝えたかった言葉の目的は詰まったトイレを修
理する道具がほしかったので、難しい、誰もが知らない単
語を使用することは無かったのです。
 ぱかぱか、でもスッポン、でもトイレのつまりを取り除
く道具でもいいのです。
 相手に自分のやりたいことが伝わって、そして、目的が
達成できればいいのです。

コミュニケーションは相手に伝わることが大切です

 コミュニケーションは、相手に伝わることが大切なので
す。文法とか、言い方が生意気だとか言う前に、自分のや
りたいことが相手に伝わっているかどうかが大切なのです。
 コミュニケーションの基本は、現場でやって見せて、や
らせて、そして確認してできていればほめてあげる。でき
ていなければ、もう一度やって見せてのサイクルを繰り返
す。コミュニケーションをしっかり行うにはこの繰り返し
しかありません。
 つい工場の規模が大きくなったり、大きな会社に勤めて
しまうと指示のみの繰り返しになってしまいます。ラバー
カップでトイレのつまりが取り除けてトイレが使える様に
なるように、いい商品が工場から製造されて出荷されてい
けばいいのです。

 

現場とのコミュニケーションが大切

 大きな組織で自分自身の保身に走っている方をみると、
自分のところで大きなダムを造って情報が流れないように
している方がいます。
 インターネットの社会では、多くの情報のから自分に必
要な情報をいかに探し出せるかが難しいのですが、工場な
どの現場では中間管理職で、情報のダムを造られてしまっ
ては、部下は情報が無くいい仕事ができなくなってしまい
ます。
 情報の水が綺麗に現場に対して流れているかどうかを確
認するためにも、工場長のあなたは現場を歩いて、現場の
第一線で働いている方とコミュニケーションをとってみる
必要があるのです。
 世界で一番大きな流通のトップの方は、実によく現場を
歩かれます。そしてお客様の目線で現場を確認され、そし
て働いている方に話しかけます。
 「私にできることはありませんか」、「何か困っている
ことはありませんか」
 現場の方と会話をすることによって本当のコミュニケー
ションが生まれているように思います。
 工場長のあなたが工場のルールを徹底するのに、「なぜ
出来ないんだ」と質問をするのでは無く「どうして守れな
いの」と従業員の方と目線をあわせて現場でコミュニケー
ションを行う事が大切だと思います。

 あなたは本当のコミュニケーションをされていますか。 
 
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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