========================================食品工場長の仕事とは===
物理的危害について
「食品衛生の基本について」↓↓↓先日お話ししました。
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/hinnsitu6.htm
その中で、物理的危害についてお話しします。
物理的危害は、危険な順に次のような物が考えられます。
危険の順番は、もし人間の体の中に入った場合に、危害を加える可能性の
ある順番になります。お客様がいやがる髪の毛、虫昆虫は、物理的危害の
面からは、たとえ食べてしまっても、歯を折ったり、口の中を切ったりする
可能性は少ないと考えられます。
1 ガラス異物
2 金属異物
3 石、砂等の異物
4 プラスチックの異物
5 紙等の異物
6 髪の毛等の異物
7 虫、昆虫の異物
では、具体的に工場の中でどのように気をつけたらいいか考えてみます。
1 ガラス異物
ガラスでできている部品、例えばph計、温度計、試験管、からの異物混入
窓ガラス等の割れた場合の混入
額、写真入れ等のガラスの混入
電球、蛍光灯のガラス
基本的には工場の作業場からはすべて取り除く必要があります。但し
電球、蛍光灯は取り除く訳にはいきませんので、例えば割れたときでも
破片がでない蛍光管を使用するとか、必ず電球にはカバーを取り付ける
必要があります。
2 金属異物
従業員が持ち込む金属異物、ピアス、指輪、ネックレス、時計、虫歯の
詰め物等が考えられます。特に虫歯の金属の詰め物は、食品を食べた
ときに、歯が折れたとクレームがくることがあります。従業員教育の中で
飴、ガムを食べながらの作業はもちろんいけませんが、歯の詰め物が
とれたときは、必ず申し出るように教育をする必要があります。
設備からはずれる金属異物、ビス、ナット、ワッシャー等々、機械からビス
等がはずれたときは、真剣に探す癖をつけなくてはいけません。また、
工場内の設備は、ビスがはずれている設備が有ってはいけません。
事務用品から入る金属異物。ホチキスの針、ゼムクリップ、カッターの刃、
等が考えられます。食品を取り扱うところでは、このような事務用品の使用は
禁止です。
3 石、砂等の異物
石、砂等は、外部から入る可能性が有りますので、特に入荷してきた原材料
から混入することが考えられます、「物理的危害を防止する方法について」
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/butuibutu8.htm
外から入ってきた商品は、包装室に入れる場合は、必ず綺麗にしてから搬入
する必要があります。
外で履いていた靴は、履き替える必要があります。
4 プラスチックの異物
プラスチックは壊れた物が入る可能性があります。手袋も含めて、使用して
いるプラスチック製品が壊れた場合は、必ず探す必要があります。特に
ザル、番中、コンテナ等の直接商品に触れる物が欠けたまま使用している
工場もありますが、異物混入に関して非常に無関心に思えます。
5 紙等の異物
工場内に紙を持ち込む事は、非常に多く考えられます。
防止するには、紙を持ち込むには必ずバインダー等にはさんで持ち込む等の
防止策を実施する必要があります。
工場内の掲示板は、作業場の中に有ってはいけません。また掲示物は画鋲で
貼ってはいけないのはもちろんですが、破けている物を掲示していけないのは、
もちろんです。
6 髪の毛等の異物
髪の毛については、皆さんずいぶん考えていると思います。髪の毛の混入を
防ぐには、徹底力です。決めたことを必ず徹底すること。耳までネットをかぶる
と決めたら、必ず耳までかぶるようにする事。この徹底力が大切だと思います。
「毛髪混入を防ぐために作業着から考えて」 ↓↓↓ 参考に、してください。
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/sgyou26.htm
7 虫、昆虫の異物
虫が工場内発生している場合は別ですが、基本的には外から入ってくる前提
と考えると、入ってきた虫をどこで防ぐかを考えなくてはいけません。
「虫の侵入は防いでいますか」
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/musikonn9.htm
「防虫対策について」
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/boutyuu9.htm
工場内に入った虫は捕まえる必要があります。青い色の電球で虫を集めて
粘着テープで補虫する事です。その取り付け場所ですが、決して作業場の
上で虫を集めてはいけません。集まった虫が死んで落ちたときの事を
考えてください。その上で取り付ける必要があります。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。