==================================食品安全教育研究所発行=

■■  ペストコントロールの基本
■■■                  2015年4月12日発行 
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おはようございます。河岸です。
 私、河岸宏和の記事が掲載されています。
「とにかく従業員をほめなさい!やっかいなバイトテロ急増、
 目立ちたがり行為どう防ぐ?」
 http://biz-journal.jp/2015/04/post_9537.html
 是非、教育に役立ててください。
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・食品工場で便利な備品
 http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22?_encoding=UTF8&node=16
 青いラップなど便利な備品です。

・食品工場の参考になる本  
   http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102
・中食・外食で参考になる本 
   http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22  
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 ペストコントロールの基本
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契約時確認すること

「ペストコントロールは毎月専門業者に任せているから、
工場では何もしなくてもいい」と考えている工場長の方
は多いと思います。
 しかし、ペストコントロールの基本的考え方は工場で
決めて、工場で決めた数値になるように、業者と契約し
なければならないのです。
 ペストコントロール業者との契約によっては、毎月、
飛翔昆虫、ネズミの生息、ゴキブリなどの生息数のみを
計測し、対策は別途料金と言う業者もあります。
 ペスト業者との契約時は、モニタリング(虫等の数を
数えること)だけなのか、対策の提案があるのか、対策
まで施行してもらえるのかを確認する必要があります。
 

基本的考え方

 工場の防虫防鼠の方針を明確にします。
1 虫、鼠等の害虫を侵入させない
2 建物の中に入ってしまった害虫等は、捕まえる。
3 虫、鼠等を建物の中で生息させない
4 虫、鼠を建物の近くで生息させない

この大きな四点になります。
 数値としては、製品が暴露している包装工程の飛翔昆
虫は捕虫機に捕まる虫の数で数値化します。
 捕虫機一台あたり月に10匹以下が管理されて居る作業
場になります。
 もちろん、シバンムシなどのフェロモントラップに捕
まる物、ネズミなどは捕獲されてはならないのです。
 日本の防虫防鼠業者は、建物の下に殺虫剤をまいたり、
ゴキブリの薬をまいたり鼠の毒餌を仕掛けたりするのが、
防虫防鼠の業界になっています。
 例えば工場の食堂でゴキブリが発生した場合は、自動
販売機の下にゴキブリの薬を撒いて帰ります。この薬を
撒けばいいという考え方を直さなくては、本当の防虫防
鼠対策にはならないと思います。

 では、どうしたらいいのでしょうか。

1 虫、鼠等の害虫を侵入させない

 虫、鼠の侵入口を工場の外から確認する必要がありま
す。準備する物は工場の平面図を用意して、懐中電灯を
持ちながら、工場の外周を歩いてください。
 虫、鼠の気持ちになってどうすれば工場の中に侵入で
きるか考えると侵入口を見つけるのは意外と簡単です。
 夜工場中の電気をつけて外から確認すると、意外な所
から明かりが漏れていることに気が付きます。
 ドアの下の隙間、排水の升などの鼠の侵入口も要チェ
ックです。
 鼠は通常6mmの穴があれば侵入すると言われています。

2 建物の中に入ってしまった害虫等は、捕まえる。

 建物に侵入してしまった虫等は捕まえなくてはいけま
せん。
 誘虫灯を使用したり、粘着テープを使用したり、はえ
たたきを使用したり考え方は色々有りますが、必ず捕ま
えると思うことが大切です。
 これも虫の気持ちになればどこに、誘虫灯を仕掛けた
らいいかは、解ると思います。暗い空間に捕虫機の青い
光だけが灯っていれば自然に虫は捕虫機に寄ってきます。
 明るい工場の中に捕虫機をつけるよりも、資材などを
搬入する時には暗い空間を通過してから搬入すると暗い
空間で虫を除去出来ます。

3 虫、鼠等を建物の中で生息させない

 この考え方が、今の日本ではかけています。
 通常の場所は綺麗に清掃しますが、ボイラー室、機械
室、ロッカー、食堂が昆虫等の生息地になることが多い
です。
 作業場内であれば、排水升の中、排水升から浄化槽の
中の水たまりは、良く虫が発生します。
 排水升は封水されていなければならないのです。
 排水升をあけた時に排水口が直接見え、どぶの臭いが
漂って来ていてはならないのです。
 自動販売機のモーターの部分、コンプレッサーの中、
等モーターのある部分にゴキブリの生息が見られること
も多いです。
 機械であれば定期的な分解掃除が必要です。工場内に
設置されて居る、コンプレッサー、冷蔵庫などのモータ
ー部分も定期的に分解し、清掃を行うことが大切なので
す。
 鼠は工場内に侵入口が無いかどうかの点検が必要です。
 天井壁の隙間が要チェックです。懐中電灯を持って、
鼠の入れる大きさ、6mm以上の穴を探すことが大切で
す。
 点検に慣れてくるとラットサイン(鼠の通った跡)を
見つけることは、意外と簡単にできるものです。

  
4 虫、鼠を建物の近くで生息させない

 この考え方も、今の日本ではかけています。
 飛翔昆虫は、水たまりをなくすこと。ゴミをかたづけ
る、雑草をはやさない、空き缶、空き瓶を無くする、排
水升を綺麗にする、こういった普通の事をすると工場に
飛んでくる虫は少なくなります。
 私の家も夕方になると、虫が寄って来ていましたが、
雑草が茂っていた場所を掃除して環境を綺麗にする事に
よって、虫の発生は抑えることはできました。
 地域の方の印象も良くなりますので、工場の周りは、
雨水升も含めて、ぴかぴかにしておく必要があります。

 

 私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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