========================================食品工場長の仕事とは===

    備品の管理について


読者の方から質問を受けました。皆さんからのメールがメルマガの原動力に

なりますので、是非質問を、お願いします。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 工場の中にはボールペン、紙、ネジ、印鑑など様々な備品があります。今の

工場ではホームセンターで販売されている3段ボックスなどに備品を入れてい

ますが知らず知らずの内に数が増え、必要の無いものまで入っています。

備品はどのように保管したらよいのでしょうか?

ボックスに片付けるというのは正しい方法なのでしょうか?

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

文房具を統一して工場のハードルを一段と高くします。

 異物混入防止の意識を高めるためもっとも効果が有るのが、文房具です。

文房具を管理することで工場の管理レベルが上がるのと、働く方の意識が非常

に高くなります。まず、工場で使用する文房具を全て統一します。万が一最終製

品に混入しても、混入経路が明確になるので、統一が必要です。例えば、筆記

用具であれば、鉛筆、シャープペンシルは、芯が異物になりますから食品工場

では使用できないことになります。では、筆記用具は何を使えばいいのでしょうか。

ボールペンの分解できないタイプがお勧めです。フタが有る物、芯が交換できる

ように分解できる物は、部品が、異物混入の原因になります。筆記用具の次は、

ホチキスです。紙の書類を閉じるのに、非常に便利な物ですが、異物混入のトッ

プになる物です。工場内からホチキス、ホチキスで閉じられた書類を無くする、

もちろん異物混入を無くす目的ですから、ゼムクリップも無くします。各原料等の

納品に付いてくる仕入れ伝票等も対象になります。この様な備品は何処に管理

をしたらよいのか、これが読者の方の質問になります。答えは、作業場内には置

かないのが正解です。現場事務所、等の、作業上以外の場所に管理をします。

同じようにOリング、簡単な備品、修理に必要なものなども有りますが、このよう

なものも、全て作業場以外において、持ち出すときには、必ず交換した、不良品

と交換して交換した事実を記録しておく必要があります。万が一異物混入しても

記録が残って居るようにします。

 

工場の全ての物は15cm以上の高さに置きます

 工場の中の物は全て床から15cm以上の所に置くことと決めます。理由は、

床に落ちている異物が混入しないためです。特に、異物に気を配る必要のある包

装工程等はこの高さを25cm、30cmと高くしていくと異物混入の可能性は低くなっ

ていきます。直接口に入る可能性のあるものは、膝の高さ50cm以上の高さは確保

したい物です。工場のすべての物を15cm以上に置くこと、これには事務所の物も

入ります。事務所に納品に来た、宅急便の方が、床に荷物を直接置かないように普

段からのコミュニケーションが必要になります。目的は床に落ちている物を付けない

ことが目的です。この目的を忘れてしまうと、使用していない台車を、積み重ねたり、

パレットを積み重ねてしまいます。積み重ねることで、床面に接していた部分と接した

ところは、床面と同じ汚染状態になってしまいます。では、パレットはどのように保管

したらいいのでしょうか、衛生に気を遣うのであれば、図の様な台車を準備して、一

枚一枚置いておく必要があります。

 

 

 

工場の作業場には、異物混入の可能性の有るものは置かないことです。

 

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

ご意見はこちらから

工場長の仕事TOPへ

JA8MRXのHP TOPへ

表紙イメージ 河岸宏和への質問



ご質問はこちらに

「食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本 」

「図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ〜くわかる本」

『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 

『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』 

『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』