========================================食品工場長の仕事とは===

■■   設備のバックアップはできていますか 

■■■                           2006年12月24日発行 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

おはようございます。

河岸です。クリスマスイブです。皆さんはどのように過ごしますか。食品工場で

働かれる方は一番物が売れる時期ですから、休みを取られない方もいると思

います。宗教上関係ないと言われる方もいるかもしれません。但し、世間はク

リスマスイブですから、毎年毎年素敵な時間が過ごすことができれば幸せだと

思います。今日のお話は、この素敵な時間をねらってウイルスをばらまく方が

いますので、メールを読まれた方は直ぐバックアップをとられることをお勧めし

ます。バックアップを取られたあとは素敵な質問攻めのメールを私にクリスマ

スプレゼントしていただけると私は幸せなクリスマスを過ごすことができます。

=============================================================

★☆ =========================

設備のバックアップはできていますか

==============================

みなさんの工場のバックアップ体制は確実ですか。

 食品工場のバックアップのための設定は、最悪のこと考えてラインは最低二

本、すなわち同じ能力の機械を、ダブルで構えておけば、一台が壊れても、稼

働時間を長くして製造できますので、基本的な考え方はどの設備も二台以上で

構えておけばいいのですが、製造数量のない商品等は、そこまで設備投資でき

ない場合があります。その場合には、壊れた時に使用する部品を工場に置いて

おけば有る程度対応出来る事になります。但し、修理が出来る能力のある設備

担当が居ることが条件になります。包装機で考えれば、ピロー包装機が壊れてし

まっても、手動の設備で対応できるとか、包装形態を変更して出荷できるような

事を日常考えておく必要があります。特に、ボイラー設備の様に致命傷になる設

備については日常のメンテナンスと、最悪の場合の非常態勢を日常考えておくこ

とが大切になります。機械設備のリストを作成して、もし壊れてしまった場合のバ

ックアップ体制をどのように考えたらいいかを日常でシュミレーションしておく事が

必要です。

 

 

パソコンで考えてみます。

 いま、私のメルマガを読んで頂いている皆さんのパソコンが壊れたとしましょう。

機械的に壊れなくても最近は勝手にパソコンを終了してしまうウイルスも繁殖して

いますからパソコンが使えなくなってしまう事は多いと思います。「いいや大丈夫

ですよ、私は毎日データーをバックアップしている」と、言う人は非常に少ないと思

います。ウイルスに感染しなくても、パソコンにコーヒーをこぼしてしまった。パソコ

ンが盗まれてしまった。両方ともある話です。いまはメール、インターネットなしで

過ごせる時間は、公私とも非常に少なくなってきました。特に今の時期、クリスマ

ス、正月のメールが大量に出回る時期は、ウイルスに感染したメールも多数飛び

交っていますから、非常に危険な時期と言えます。 

 

携帯電話で考えてみます。

 携帯電話であれば、盗まれても、プールに落としても携帯ショップに行けば、即刻、

代替機を設定してくれて、なにの不自由もなく、電話、メールができます。但し、着メ

ロ、いままでの受け取ったメール、送信したメール、撮った写真は消えてしまいます。

この携帯電話のデーターも必要な物があればバックアップが必要です。特に、相手

の電話番号、メールアドレスはバックアップしておかなければ、音信不通になってし

まいます。パソコンと携帯電話を入れた鞄を盗まれてしまった。忘年会の後に鞄を

忘れてしまったとしたら毎日携帯電話のデーターをパソコンにバックアップしても大

切なデーターが同時に無くなってしまいます。

 

 本日のお話の大切な点はここからです。工場内の設備も同じですが、実際に設備

が壊れてしまったとして、実際にバックアップをしてみます。たった今、あなたのパソ

コンにコーヒーを、こぼしてしまいました。パソコンはじゅうーと音を出して電源が入ら

なくなってしまいました。いつもあなたのパソコンを設定してくれる工場内のシステム

の担当の方は、休日をとって海外に行かれています。あなたはパソコンを復活させる

ことができますか?自宅のパソコンであれば使用しないで我慢することが出来ます。

但し、最近は、お客様からのクレーム等の大事な連絡もメールで来る時代ですから

パソコンが壊れて、繋がりませんでは、いい訳ができないくらい難しい時代になって

きました。新しいパソコンは、お金さえ出せばどこでも、いつでも購入することができ

ます。直ぐに必要であれば、工場の他の方のパソコンを使う、自宅の近くのインター

ネットカフェに行けばパソコンは有ります。では、どうすればあなたのメールを読むこ

とが出来ますか?あなたのパソコンにしか入って居ないデーターをどうやって読み出

しますか?私が、自分のHPを始めた理由の一つにはこのバックアップの考え方が

ありました。極端なお話をすれば、自分の使用しているパソコンは、データを見るた

めの端末と考えて必要なデーター等をインターネットの架空空間に上げておけば万

が一の時に問題が無いと考えてHPを始めました。今も仕事等で必要なデーターは

インターネット上にアップしています。もちろんセキュリティーをかけていますので読み

出すことは出来ないようになっています。メールに関しても世界中どこからでも読める

ようになっていますので、今年メキシコに行っても自分の必要なメールは海外の空港

から読むことができました。最近のホテルはインターネットが使用できるパソコンが整

備されていますので、インターネット上にデーターなどを置いておけば自由にパソコン

を使用できるようないなります。

 

 いまから、20年くらい前のパソコンは、ハードディスクが有りませんでした。このお話

をすると古いと思われるかもしれませんが、ワープロソフトも表計算ソフトもゲームも全

て、フロッピーに保存をしていました。そのときから私は仕事が終わるたびに、バックア

ップを必ず二枚以上フロッピーにとって、パソコンの近くが火事になっても大丈夫な所に

保管していました。会社のデーターなら、バックアップを自宅に持って帰っていました。

その癖がありますので、毎日必ず、いつも使うパソコンのハードディスク上と架空空間

上と二カ所にデーターを置くようにしています。

 

 いま、コーヒーをこぼしても間違いなく、お金があれば直ぐ復活しますね。あなたは、

今、コーヒーをこぼしたら会社のメール、必要なデーター、個人のメール等の必要な物全

てが、パソコンさえあれば即刻復活できるように、設定ができますか?バックアップデー

ターは大丈夫ですか?そのバックアップできる技術も一度挑戦しておく必要があります。

 

工場の設備で考えてみましょう。

色々な例で対応を常に考えておく必要が有ると思います。

 

冷蔵庫が壊れたら、

工場前の電柱に車がぶつかって電柱が倒れ、電気、電話が止まったら

包装機が壊れたら

ボイラーが止まったら

重油が漏れてしまったら

 

一つずつ具体的に考えてみてください。

何かの時に役に立つと思います。

 

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

ご意見はこちらから

工場長の仕事TOPへ

JA8MRXのHP TOPへ

表紙イメージ 河岸宏和への質問



ご質問はこちらに

「食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本 」

「図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ〜くわかる本」

『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 

『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』 

『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』