==================================食品工場の工場長の仕事とは==
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■■ あたりまえの事をします
■■■ 2009年1月9日発行
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おはようございます。河岸です。
関東は初雪になりそうですが、今のところ雪は降っていないようです。
首都圏は雪に弱いので、乾燥した空気には雨はほしいのですが、雪は
困ってしまいます。
読者の方から私の最新本に感想を頂きました。
図解入門ビジネス 最新食品販売の衛生と危機管理がよーくわかる本
(How‐nual Business Guide Book) By 河岸 宏和
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/250-4889569-1797033
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スーパーマーケットをはじめとした食品販売業の方にお奨めの一冊
筆者が、大学を卒業後、農場、食品メーカー、大手流通業等で品質管理の仕
事に20数年就かれた経験を活かした内容が網羅されているといえます。まさに
『from Farm to Table』を体験していないと書けないのではないでしょうか。
前著が食品工場についての内容であったのと較べて、今回は流通業、特に
スーパーマーケットのオペレーションについて深く掘下げて記述されています。
内容としては、ごく当たり前のことが書かれていて、本当に基本に忠実である
ことが大切だと筆者は説きます。
毎日のルーティンワークの中で繰り返すことの大変さは誰もが想像のつくこ
となのですが、食の安全を確保するためには、けして譲ることの出来ない事で
もあります。この本を手にする、恐らく店長をはじめとしたマネージャークラスの
方は、この本の内容を、現場に如何に落とし込んでいくのか、地道な努力が必
要となると思います。それを成し遂げることが出来た店舗が、お客様からの信
頼を得ることが出来、この厳しい状況を乗り越えていける店舗になるのではな
いかと思います。
章末毎に書かれたコラムに、大手スーパーの行動指針や、経営指針が取り
上げられているのですが、江戸時代の商人道から変わることなく、お客様の
方を向いた真摯な姿勢が掲げられています。本当に当たり前のこととして、そ
れを実践していくことが大切なことだというのが改めて判ると思います。
現場の人たちに読んでいただきたい一冊だと感じました。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/250-4889569-1797033
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今週のお勧めの本です。
「もう疲れた」と思ったときに読む本 モタさん流「心のゆとり」のつくり方
(じっぴコンパクト) 斎藤 茂太 (著)
三つの幸福を求めて
人間は生きていく中で疲れてしまうことがあります。特に数字で評価されて
しまう世の中で生きていると普通の幸せが見えなくなって来てしまいます。
人生で生きていくときの幸せは三点あると斎藤 さんは言われます。
1 心と体が健康である幸福
2 家族の幸福
3 ほどほどに財産がある幸福
疲れたと思うときに、おいしいご飯が家族とおいしく食べられることが本当の
幸せと感じる事が出来ると思います。
のんびりしたいときにお勧めの本です。
★5個です。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4408420026
ルポ 中国「欲望大国」 (小学館101新書) (新書) 富坂 聰 (著)
中国も悩んでします
中国も日本も同じようなことで悩んでいます。中国の食品は安心出来ない、
中国はコピー天国だと思ってしまいますが、経済が発展していく途中で起きて
いるだけのこととは思えない実情が見えてきます。
しかし、一部のことがすべてのように思えてしまうのと、だからどうしたらいい
んだというもう一つ突っ込んで書いてほしかったと思います。
「中国はどうしたらいいんだ」の続編を期待しています。
★3個です。
http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4098250128
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あたりまえの事をします
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お客様に訴えることを考えます。
関東の神奈川方面を走っている京浜急行という電車があります。羽田空港に
も乗り入れていますので、最近は全国区になってきた電車です。この京急に乗
ると、様々なポスターが貼ってあります。普通は広告収入になりますので、自社
の安全に対するポスターは少ないのですが、この京急は安全に関するポスター
を貼ってありました。
http://www.keikyu.co.jp/keikyu-heart/safety/index.html
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「たとえばある日は、170回。運転手が信号を声で確認した回数です。」
女性を含めて300名あまり。京急の運転手は声と指先で安全を担います。安
全で正確な電車の運行を、文字通り先頭に立って担う運転士。ライセンスを手に
するには、京急マンとしてのさまざまな経験を重ねたうえで、9ヶ月にわたる学科、
技能教習を経て国家試験に合格しなければなりません。乗車中は車掌との連携
により安全に対する大きな責任と義務を負いますが、たとえば信号機だけに限っ
てみても、ある日の品川-浦賀間55.5kmで運転台から声に出して確認したのは
170回*、平均すると約300mに1回でした。もちろん、必要に応じて指差す動作も
伴います。女性も含めて300名をこえる京急の運転士の右人差し指がピンと伸
びていないとすれば──それは、マスターコントローラーと呼ばれる運転装置を
両手でしっかり握りしめているときだけかもしれません。
*京浜急行電鉄の独自調べによる。
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声と指先で安全を担います。
鉄道で車掌さんなどが行う「指さし呼称」は、指で確認し、更に声に出して確認
するという行為を行うことで鉄道の安全性向上に役立っています。実際にJRの運
転手さんに話を聞くとこの指を動かすときには自分の目の所からみるところを指す
ように指を動かすそうです。
すなわち、ただ、指を動かすのでは無く、本当に信号とか、標識とかをみている
かどうかを自分自身で確認しているそうです。ただみているより、自分の目で見る
ことと、指で指したことによって、二回確認したことになりますから、安全が二回繰
り返されたことになります。
この「指さし確認」指を指すだけでなく、さらに声を出して確認する「指さし呼称」
を170回もしていることを会社としての安全ポスターに使用したのです。電車の運
転手は、一番前の車両に乗るとお客様から動きが見えますので、「指さし呼称」し
ていないとお客様にウソをついた事になります。ウソというのは、やるべき本人が
やることを知っていて、本人の判断でしていなかった場合に当てはまると思います。
あなたの工場の基本をポスターに出来ますか?
具体的に考えてみます。あなたの工場の約束事項をポスターに出来ますか。そ
れも、本当に基本的な事です。髪の毛の混入を防ぐために、毎日洗髪します。とか、
ローラー掛けを頭の先からきちんと行います。とか、作業着のまま横にはなりませ
ん。とか基本的なことをポスターにして張り出すことで意識を上げることは出来ます。
ここまでは、どこの工場も行っていると思いますが、このポスターをお客様の目
の付くところに張り出すのです。小さな工場でも、毎日、来る方の目の付くところに
張り出すことで、ウソはつけなくなります。いろいろなところで人は見ていますから。
あなたの工場は何時みられても平気ですか?
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。