==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■  アレルゲン管理について
■■■                  2013年1月20日発行 
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おはようございます。河岸です。
 学校給食のおかわりをしてアレルギー症状を発症し亡くなってしまっ
た事故が起きてしまいました。食品アレルギーは、だれも起こしたくて
起こさない事故になるのでしょうが、アレルギーを持っている方がいる
場合は、なんらかの「見える化」が必要なのかもしれません。
 関係者すべてが、自分の子供だと思って対応する必要があると思いま
す。

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 アレルゲン管理について
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人の命に関わることも

 アレルゲンの管理を何気なく行っている食品工場があります。
 アレルゲンの症状が出る方にとっては、本当に微量なアレルゲンでも生
死の問題になってしまいます。
 考えられるすべてのアレルギー物質を必ずお弁当に入れている所もあり
ますが、アレルギー症状を持つ方にとって食べる事の出来る物を少なくし
てしまいますので、必要の無いものを加える考え方は止めた方がいいと思
います。

アレルゲン管理のために次の準備が必要です。
1 原材料の保管
2 原材料の処理、解凍
3 生産設備の洗浄管理
4 タオル、ブラシの管理
5 アレルゲン教育

 今日はタオル、ブラシの管理についてお話しします。

タオルの区分について

 スターバックスで牛乳の代わりに豆乳を注文すると、コップの表面を拭く
タオルの色が、牛乳を使用した商品の入っているコップを拭くタオルの色と
異なる物を使用しています。
 もし、豆乳を注文されている方が、牛乳のアレルギーだったときに、牛乳
が付いているタオルを使用することで、微量の乳成分が豆乳の入ったコップ
についてしまうことをさけるために行っているそうです。
 商品の受け渡しも注意をしています。豆乳の商品を頼むと、「soy milk」
と表示したカードを渡されます。
 商品にも同じシールが貼られ、カードと商品を合わせて商品の受け渡しを
行います。
 アレルギー症状を起こす方は、本当に微量の成分で症状を起こしてしまう
ので、例え洗浄に使用するタオルであっても区分することが重要なのです。
 タオルの管理は色区分などを行い、初めての方でも簡単に識別できる事が
大切です。
 タオルの管理は置き場所も重要な管理点です。せっかく色区分を行っても、
乳成分に使用したタオルと、乳を含まない用のタオルを重ねて置いておけば
区分している事にはなりません。
 タオルの洗浄も管理ポイントです。タオルの洗浄はタオルの色別に洗濯機
で行う事が必要です。
 通常の洗濯機であれば、洗濯機をアレルギー毎に区分しなくても充分に管
理が出来ると思います。

 

洗浄ブラシの区分について

 備品を洗浄するときにはブラシ、スポンジなどを使用します。アレルゲンは
洗浄ブラシからも移行する可能性があります。
 アレルゲンを全く含まない生産ラインと、アレルゲンを含む生産ラインのブ
ラシ等は区分が必要です。
 アレルゲンを含まない専用ラインは青、含む専用ラインは赤などと明確な色
区分が必要です。
 生産設備を洗浄するためには、様々な大きさのブラシが必要になります。同
じ色ですべての大きさのブラシを揃えて置く事が必要です。
 必要な大きさのブラシが準備されていなければ、他の工程のブラシを使用し
てしまうことになります。
 ブラシを使用したあとは、洗剤に浸して保管するか、完全に乾燥させて保管
させておくことが必要になります。

 

ブラシ、タオルとも誰が見ても識別出来るような管理が必要です。

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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