==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■    アレルゲン管理について 原材料の処理、解凍

■■■                            2009年8月29日発行 

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おはようございます。河岸です。

賞味期限設定方法について技術情報協会からノウハウ集が発行されます。

 私は、「惣菜弁当」、「卵加工食品」、「チルドデザート」の3項目について

書いています。

http://www.gijutu.co.jp/doc/b_1542.htm

 下記から申し込んでいただけると、割引もありますので、是非手元に置いて

みてください。必ず参考になると思います。

 http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/syou95.htm

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今週のお勧めの本です。

風に吹かれて豆腐屋ジョニー―実録男前豆腐店ストーリー (セオリー)

                                  伊藤 信吾 (著)

どうせ豆腐という方に

 スーパーの豆腐売り場に行くと、平べったい豆腐にジョニーといった豆

腐にはなじまない品名がついた商品が売られています。

 食べて見るとこれがこれが、大豆のおいしさが伝わって来る商品です。

スーパーの豆腐売り場には3個100円の豆腐もありますが、どうせ食べ

るのならジョニーを食べたくなる理由がこの本を読むと理解できます。

 「本物の男前は、あなたを裏切ったりしない」まさしく裏切られない商品

作りが伝わって来ます。

 食品はただ安ければいいとおもっているあなたに、目からウロコの考え

方を伝えてくれる一冊です。

 コストダウンしか興味の無い方にもお勧めです。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4062135124

★5個です。

 

豆腐―おいしいつくり方と売り方の極意 (食品加工シリーズ)

                                   仁藤 斉 (著)

この一冊で、豆腐店を開業できます

 豆腐の作り方から、大豆の選び方まで丁寧に解説してあります。

 現役の豆腐屋の方が書かれていますので非常に分かり易い本です。

 昔の豆腐がおいしかったのは、素人が作っていたからおいしかった。

 なぜなら、戦地から引き揚げてきた人たちが、生活のために豆腐屋を

開いて、しっかり豆腐が固まるようににがりと、原料の大豆をたくさんつ

かったからおいしい豆腐が出来ていたそうです。

 しかし、今の工場の豆腐は、おいしさよりも数を造る事を考えているの

で、豆の味のしない豆腐が増えて来ました。

 どうしたらおいしい豆腐が出来るか、どうしたらおいしい豆腐に出会え

るか、解説してくれています。

 豆腐の好きなあなたにお勧めの一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22/detail/4540993240

★5個です。

 

・食品工場の参考になる本  

   http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102

・中食・外食で参考になる本 

   http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22

  

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 アレルゲン管理について

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人の命に関わることも

 アレルゲンの管理を何気なく行っている工場があります。

 アレルゲンの症状が出る方にとっては、本当に微量なアレルゲンでも生

死の問題になってしまいます。

 考えられるすべてのアレルギー物質を必ずお弁当に入れている所もあり

ますが、アレルギー症状を持つ方にとって食べる事の出来る物を少なくし

てしまいますので、必要の無いものを加える考え方は止めた方がいいと思

います。

アレルゲン管理のために次の準備が必要です。

1 原材料の保管

2 原材料の処理、解凍

3 生産設備の洗浄管理

4 タオル、ブラシの管理

5 アレルゲン教育

今日のお話は原材料の処理、解凍になります。

 

解凍処理も注意が必要

 表示義務のあるアレルゲンにえび、かにが追加されました。工場内で

えび、かにを使う場合は、凍結状態で入荷してきた原料を解凍して使用

することになると思います。

 大きな工場では具体的に考えづらいと思います。判りやすく考えるため

に回転寿司のネタの解凍処理を思い浮かべてください。

 回転寿司で使用するネタは、シャリの上に置くだけで寿司になる状態

に処理され凍結状態でパックされ入荷してきます。

 凍結状態で入荷してきたネタを解凍用シンクに水を張って解凍したとし

ます。

 解凍中に甘エビの袋が破けてしまえば、解凍水の中にえびのドリップが

入ってしまい、解凍中に他の食材がえびに汚染されてしまいます。

 えびアレルギーを持っている方が、えびを避けて他の食材を食べている

のに、アレルギー症状が出てしまうことになります。

 アレルギー物質を解凍処理する場合は専用の解凍装置、解凍水を使

用する必要があるのです。

 

解凍した後の取り扱い

 解凍した後の取り扱いも重要です。

 解凍したエビを入れたざるを棚の上に置いて、エビからのドリップが棚

の下に置いてある他の食材に垂れてしまえば、エビが他の食材につい

てしまいます。

 エビを触った手で他の食材を触ってしまっても同じです。

 当然エビを触った手を拭いたタオルを使い回せば同じ結果になってし

まいます。

 エビアレルギーが有る方がエビの入っていない寿司を選んでも解凍後

の食材の取り扱いに注意しなければ、アレルギー症状が出てしまうことに

なってしまいます。

 では、「当店ではエビ、かにを同じ厨房で取り扱っています」と表示して、

エビアレルギーの方に注意を促せばいいじゃ無いかという意見を頂きそ

うですが、せっかくエビを外せば、寿司を食べることが出来る方に対して、

エビのコンタミを防ぐ努力をしないで安易にコンタミ表示を行う事は、私は

避けるべきだと思います。

 

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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