========================================食品工場長の仕事とは===

■■   赤福も偽装していました

■■■                            2007年10月14日発行 

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おはようございます。河岸です。私も日本全国色々な所に出張に行きます。

おみやげを買うにも表示を確かめないといけない時代になりましたね。

今週のお薦めの本です。

「ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る」 (宝島社新書) (新書)

門倉 貴史著

 学校を出て就職して、つい上司、仕事が嫌になって会社を辞めてしまう。辞め

たあとでコンビニのバイト、ファミレスのバイトで食いつないでいるうちに、正規

採用を受ける気力が無くなってしまって、最後は年収200万に行かなくなって

しまう人たちが本当に身近に多くなってきました。

 世の中は問題視しますが、正社員をリストラしてバイトを増やしています。企

業の採用担当の方に是非読んでもらいたい一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4796655336/250-5979749-7419419

 

もう一冊は是非読んでみてください。小児科医、産婦人科医が不足する理由が

理解できます。

「大学病院のウラは墓場―医学部が患者を殺す」 (幻冬舎新書)

By 久坂部 羊

 地方での産科医が不足し出産ができなくなっていると報道され、同じ報道の中で、

産婦人科の防ぎようのない医療事故で医師が逮捕されると報道されています。

 十分な報酬と十分な尊敬が医師にあり、それに見合う能力のある方が医者を行

い責務を果たしていた時代「ノーブレス・オブリージュ」は終わったと著者は説いて

います。

 何故、地方で医師不足が起きているか、今大学病院の中で何が問題になってい

るかを理解するための一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4344980042/250-5979749-7419419

 

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 赤福も偽装していました

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おみやげは大切な人に買う物です。

 私が出張に行ったときのお土産は決まっていました。北海道なら「白い恋人」

名古屋、静岡ならわさび漬け、大阪、近畿方面なら「赤福」が定番のお土産でし

た。京都に行ったときは生八橋も買ってきました。九州なら「博多の人」、「陣太

鼓」が定番です。今年になって札幌に行っても白い恋人は買うことが出来なくな

りました。赤福は大学生になった長男が一人で6個も食べるほど大好きなお土

産でした。

 報道によると「赤福」完成品を冷蔵保管して出荷時に賞味期限をつけて出荷し

ていたことが、JAS法に違反するということで、一斉にお土産売り場から「赤福」

が消えてしまったということです。北海道に行って、「白い恋人」がお土産売り場

から無くなっても、お土産を買うことに大きな代わりは無く、不自由も無いのです。

伊勢参りのお土産を買うときに「赤福」が無くなっても不自由はしないと思います。

 2007年になって、不二家の期限切れの材料を使用した事件、北海道のミート

ホープ社、「白い恋人」、伊藤ハムの鹿児島産豚肉偽装事件、スーパーのダイ

エーの一度売り場に出ている刺身原料を使用しての寿司の製造、そして「赤福」

のJAS法違反報道になります。

 食品の産地偽装、賞味期限偽装の報道は2000年以降何度も繰り返してきてい

ますので、いまさら「知らなかった」「偽装に当たるとは思わなかった」と言う事は

無いと思います。

 特に賞味期限、消費期限の設定の根拠は製造メーカーに任されているので、

今日の賞味期限は製造日から15日後、明日の賞味期限は製造日から14日後

と毎日の製造量と注文量によって、賞味期限の日数を変化させても問題がない

と思っている製造メーカーも多いと思います。

 農水省の見解は、賞味期限の設定が毎日毎日変化するのは消費者に分かり

づらいので避けるようにという見解だと思います。

 

誤解を招くことは避けるべきです。

 法律に触れることが無くても、従業員、お客様に誤解を招く事はさけた方がいい

と思いませんか。正月用のかまぼこなどは、「赤福」と同じように閑散期に正月用

のかまぼこを製造して凍結保管し、正月に向けて解凍し賞味期限を打って販売し

ています。同じように大量に販売される時期の商品は製造し、凍結保管して、解

凍した日に賞味期限を打っている商品は数多くあると思います。

 「賞味期限の設定は製造メーカーが行うのだから何の問題も無い。」と言い切る

方もいると思います。

 ここで一度考えて見てください。「今あなたが閑散期にかまぼこを製造して凍結さ

せる作業は誰のためですか。」「お客様のためですか。」「赤福」も凍結させた方が

お客様のためになっていたのですか。

 

食品工場には方針が必要です。方針に勝るものはありません。

方針には必ず次の三点の考え方が必要です。

1. お客様のことを第一に考える

2. 働く従業員のことを考える

3. 地元、地域のことを考える

1、2、3の事を満足させた結果利益が出た時に、オーナー、株主の事を考えるべき

なのです。

 「赤福」を凍らせている作業は誰のために行っているか考える必要があるのです。

「白い恋人」、ダイエーの寿司の材料のごまかしも同じです。作業をするときに一番

考えなくてはいけないのは、自分の大切なお金をだして商品を食べていただけるお客

様のことなのです。工場で行う作業の一つ一つがお客様の方向を見ているか再度考

え直して見る時期だと思います。

 10月、11月になると、クリスマス、正月用の仕込を行う食品工場の方々、考え直す

時期だと思いませんか、10月に仕込んだクリスマス食材を使ったパーティーを子供と

一緒に心の底から楽しめるかどうか考えてみてください。

 

 利益、売り上げはお客様、従業員、地域のことを考えた生産活動を行った結果生

まれるものだと思いませんか。

 

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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