==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■  アイデアを出すこと
■■■               2012年5月20日発行 
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おはようございます。河岸です。
 新入社員で食品工場の開発、営業に入られた方もおられると思います。
 先輩について仕事を覚えることで精一杯かもしれません。
 しかし、お客様に一番近い考え方を出せる時期かもしれないのです。
 是非、先輩のみなさんは、新人の方の意見をよく聞いてみてください。
 新商品のアイデアが落ちているかもしれないのです。
 新人の方は「どうせダメだ」と思わず、アイデアが浮かんだら是非
先輩に話して見てください。

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河岸宏和のセミナーの案内です。
「外観/官能検査の実施手法と限度見本の作り方」
2012年 7月30日 (月) 10:30〜17:30
会場は東京です。
 http://www.j-techno.co.jp/test/index.cgi?mode=sem&unit=2012073003

・食品工場の参考になる本  
   http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/249-0151581-1769102
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 アイデアを出すこと
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CVSルートの台頭と外食産業への展開

 家庭での食生活で加工食品を使用する比率は50%を超えてき
ています。
 この数字は毎年毎年上がってきています。さらに外食産業、
CVS(コンビニエンスストアー)の利用が増え食事の中での加工品
の占める割合は更に増えて来ると考えられます。
 外食産業の調理場では、職人での調理では、店舗毎の味のバラ
ツキがでるとの理由で、集中調理センターでの集中調理が進み、
外食産業の店舗ではその日入ったアルバイトが加熱するだけで決
められた味が出せるようになりました。外食産業でもますます加
工食品を使用する比率が増えると思います。

 

卸に頼らずインターネットを駆使した顧客密着の販売チャンネル

 食品産業は、自動車産業の様に大手の工場だけで製造されている
わけではありません。
 小さな地方の工場もがんばっています。地方の食材を使用し、製
法にこだわった商品を従来の販売ルート(製造→卸→販売→消費者)
に乗せることなくインターネットで注文を受けて直接宅配便を使用
して消費者に届ける販売チャンネルが伸びてきています。
 地方の工場でもこだわった家庭で造ることの出来ない製法で特徴
の有る商品をつくることができれば、大きな商売が出来る時代にな
ってきました。
 

夏・冬問わないホットコーヒーと自動販売機→過去はコールドのみ
 

 日本の町角には多くの自動販売機があります。
 アメリカなどの町を歩くとほとんど自動販売機を町角で見ること
はできません。
 外国ではほとんどの自動販売機は屋内に設置されています。
 自動販売機で夏でもホットコーヒーが売られるようになりました。
 CVSでも冬に冷やし中華が売られ、真夏の雨が降って肌寒いと感じ
た日には中華まんじゅうとおでんが売られるようになっています。
 従来では感じられない季節感が加工食品のなかにも出てきました。


冷凍食品の現地凍結出荷やビール業界を代表する鮮度管理の競争

 ビール業界では常温流通が常識だったビールを製造工場から販売
する商店までチルドで輸送しチルド販売するビールが売られていま
す。
 非常に付加価値がある商品になっています。冷凍食品でも焼き鳥
を製造するときに生の鶏肉を炭火で焼いてそのまま凍結し日本に輸
する事など、味にこだわった商品が開発されています。
 タンパク質は何度も凍結、解凍を繰り返すと水っぽくなってしま
いますので、商品になるまでの凍結回数を減らし、美味しさを目指
して製造されています。単純に保管、運送が容易になる食品工業か
ら家庭では作ることの出来ない味を造れる食品工業が進んできてい
ます。

 

首都圏から始まったネットスーパーが広がっています

 ネットスーパーが広がった背景には、核家族化が広がった事もあ
ると思います。子守をしながら留守番をしてくれる家族のいない方
は、小さな子供をつれて買い物に行きます。
 小さな子供をつれての買い物も男が思っているよりも本当に大変
です。ベビーカーを押しながら買い物をすると、本当に買い物の量
を買うことができません。子供をつれていなくても雨が降った日に
買い物に行くのは非常に気が重くなります。まして、駐車場から店
の入り口まで遠い場所に買い物には行きたくなくなります。
 週末の買い物は、トイレットペーパー、お酒、ビール、飲み物の
ペットボトルなどかさばって重いものを買い物に行く場合も多くな
ります。
 家の中のパソコンからインターネットを通じて買い物をお願いし
て、配達してくれるネットスーパーは本当に便利なものです。
 一定額以上購入することで、配送量が無料になります。
 昔は、御用聞きと言って酒屋さんやお米屋さんが「ちわ、今日は
何かいりませんか」と聞きに着てくれて、配達もしてくれました。
 大きなスーパーが出来て、御用聞きが無くなってしばらくたった
時に、昔に戻るようなことになってきています。必要なサービスは
何時の時代も必要なものだと思います。
 ネットサービスでは、特に生鮮品の鮮度、商品管理が不安になり
ます。「ネットサービスの商品だから、少し日付の古いものを入れ
よう」「脂肪の多い肉でも混ぜようか」と決して思わないことです。
 ネットスーパーで注文を受けると、一般のお客さんに混じって担
当者が、売り場から商品を集めます。担当者が売り場から商品を集
めるときに、自分が購入する気持ちになって商品を吟味することが
大切です。

ネットスーパーの今後

 ネットで家庭まで配達に来るときに、出来たての弁当惣菜を配達
してくれたり、洗濯物を持ってきたりしてくれるサービスが付加さ
れると、更に重要は増えてくると思います。

 新人のみなさんは、業界に染まっていません。より消費者に近い
立場で行動することが出来るはずです。
 新人のみなさんのアイデアが、あなたの会社を大きく変えるかも
しれないのです。
 アイデアが浮かんだら上司の方にどんどん話して見てください。

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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