==================================食品安全教育研究所発行=
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■■ FD設定の根拠について
■■■ 2015年11月29日発行
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おはようございます。河岸です。
納品先から、「賞味期限設定の根拠を出してください」と
言われたらすぐに提出出来る資料は準備できていますか。
いつでもだせる準備が必要です。
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●私、河岸宏和のメルマガ
「食品工場の工場長の仕事 」
まぐまぐ大賞2015年に是非 投票 お願いします。
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私、河岸宏和が講師を務めます。
食品製造工場における各種異物の混入防止/原因究明/発生時の対処法
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青いラップなど便利な備品です。
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FD設定の根拠について
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30 FD設定の根拠について
食品期限を設定する場合、微生物試験、官能検査、理化学試験
の結果から判断しなくてはならないのです。
図の場合は、官能検査が一番評価が低いので、例え細菌検査で
10日保管が出来たとしても、官能検査で4日しか持たなけれ
ば4日×安全係数0.7=2.8日という食品期限を設定することに
なります。
例えばポテトチップの細菌検査結果で例え半年間問題が無く
ても、食べたときにパリパリ感が無くなってしまえば、ポテト
チップとしての商品価値は無くなってしまいます。
ポテトチップの理化学検査で、油の酸化値(AV値)を測定し
て、基準を超えてしまえば、官能検査、細菌検査結果に問題が
無くても食品期限は理化学検査値を優先することになります。
●菌が繁殖しない理屈が必要
魚の干物、ジャム、梅干しなどは水分活性を活用したもので
す。普通の細菌なら水分活性が0.9以下になると増殖はしなくな
ります。酵母で0.88、カビでも0.8で発育が出来なくなってしま
います。
水分活性が0.6以下の煮干しであれば、湿気の多いところに保
管を行わなければ、食品期限の設定は数年の設定が可能になり
ます。
水分活性を下げるためには、食品の中にある自由水を無くす
ることが必要です。細菌は食品の中にある自由水を利用して、
増殖していきます。食品の中の自由水を少なくするためには、
煮干しの様に乾燥させるか、ジャムの様に砂糖を加えるか、塩
シャケの様に塩を加えるのが一般的です。
●phと細菌の増殖について
phを管理することで細菌の増殖を抑えることが出来ます。Ph
が4.6以下で制御すれば、食中毒菌のほとんどのものが制御出来
ます。Ph2.0以下であればカビ、酵母、乳酸菌も制御することが
可能です。
中華麺、こんにゃくの様にphをアルカリ側にすることによっ
て保存性を上げている物もあります。
保存試験の設計について
食品期限設定のための保存試験は、実際に販売するときと同
じ条件で行うことが必要です。食品の変化は光線、温度変化、
物流の振動によって起きます。
点検のポイント
1 微生物検査、官能検査、理化学検査を行っているか
2 細菌が繁殖しない理屈があるか
3 保存試験は光線、温度変化、物流を考慮しているか
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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